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「なあなあ、お嬢ちゃん。あっちでいいバイトがあるんだけどやらないか?」

「逮捕する」

「へ?」

「このあたりでわいせつな事をしているグループがいると通報があった。

あんたたち全員逮捕するよ。」

「ちっ、自警団のおとり捜査か……。

待ってくれよ。俺たちはただAVを撮影してただけさ。

何の問題もないだろ?」

「ええぶい?よくわかんないけど、なんか悪いことしてそう。」

「ったく融通の利かない奴だな。おい、サマーソウル呼んで来い!」

*

「私だーーー!!」

「誰」

「あるときはイケメンサーファー!またある時はAV男優!常夏の天使サマーソウルとは私のことだーーー!!」

「誰?気持ち悪い」

「Hahahaha!クールビューティだね、君は!そんなんじゃ折角の夏が泣いてるぞぉぉ!?

もっとHotに熱く行こうぜぇ!」

「あんたもこいつらの一味?一緒に逮捕するよ。」

「Hahaha!そんないけずのお嬢ちゃんにはこれだ!

〈ひと夏の恋のルーン〉!」

「……!!??」

「フッ、夏は短い。夏だからこそ許される儚い恋がある。甘く、ほろ苦い、一晩だけのつかぬ間の関係。夏が終わったら消え去ってしまう、泡沫の愛」

「…意味わからないんだけど。」

「堅物のお嬢ちゃんでも、ひと夏の青春の思い出が作りたくなってきたはずだ!

男と女のメイクラヴ!一晩限りの肉体関係!熱くてほろ苦い情熱的なセックスをな!」

「……な、なに言ってるの」

「Hahaha! 平凡でつまらない職場と仕事。

ここいらで素敵な思い出が作りたくてたまらなくなってきただろう?

この太陽の下、なんて白い肌をしてるんだ!その邪魔な水着は全部脱いでしまえ!」

「は……はい」

『おい、カメラまわせ!』

『さっきからばっちり回してます!』

「教えてやろう、青空の下でする開放的なセックスほど、素晴らしいものはないことをな!」



「はあ……」

「どうしたんですか!?リルテットさん。なんか顔が青いですよ!」

「あれが……来ない……」

「あれ?ああ、長く続くと大変ですよねぇ。私もときどきなります。」

「はあ、何が一晩限りの思い出よ。

って、え?フェネッカもなの?」

「ええっとー、あれって、お通じのことですよね……?」

「ふふっ」

「あ、リルテットさんが笑った!」

「フェネッカの顔見てたらなんか、うじうじ悩むの馬鹿らしくなってきちゃった。

あとで付き合って。買いたいものがあるの。」

「モチのロンでOKですよ~。今日も定時で上がりましょう!

ところで、何買うんですか?」

「ベビー用品」

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