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の続き

テーブルゲーム部の脱衣麻雀。

セツナに続き、カスミもハコテンになり、件の罰ゲームを実行することになった。

『全裸で校内一周』

「こんなの……ふざけてるわ」

しかしカスミには勝算があった。

ステルス能力を使えば、たとえ全裸で校内を歩いても、見つからないはず……。


「(見つかってない……よね……?)」

そろりそろりと廊下を歩いていく。

廊下の隅で談笑している女子生徒ふたりとすれ違った。

どこかの窓が開いているのか、緩やかな風が廊下を吹き抜けている。

その風を全身に浴びて、自分が全裸であることを改めて思い知る。

ステルスといっても光学的に見えなくなるわけではない。

まわりに認知されにくくなるというだけ。

あたかも廊下を吹き抜ける風のように、通りぬけても気に留められない存在になるということ。それがステルス能力。

ゆえに、大きな音をたてたり、直接触れたりしたらたちまちその魔法は解けてしまう。

「(いま……こっち見てた気がする)」

談笑している二人が、こっちをみて笑っていなかっただろうか。

下着一つ身につけていない、生まれたままの姿。もし見つかっていたら、どんな変態だと思われるだろうか。そうなったら人生の終わり……。

「(気のせい……か)」

二人は会話をやめることはなかった。気づかれなかったということなのだろう。

「……っ!」

正面から三人の男子生徒が歩いてくる。

覚悟を決めねばならない。

そう、自分は道端に転がっている何の変哲も無い石ころと同じなのだと。

暗示をかけ、ステルスを全開にして、この窮地を切り抜けていく……。

「(……次は負けない)」

悔しさを胸に、ギリッと唇を噛んだ。


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