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「どお?貴女も一杯」

湯船の中で一杯やっていたシズクは、後から入ってきたリーランに酒を勧める。

「すみません、まだ未成年でして」

「あらー!ごめんなさいね。てっきり同い年くらいかと」

「いえ。お酌致しましょう。」

「悪いわねぇ~」

温泉旅行に招待されたリーランは、現地でリーチェやシズクなどと再会することになった。彼女たちも同じように招待されたらしい。突然の同窓会にちょっとびっくりしたが、各々、料理と温泉を存分に堪能している。

だが、それが仕組まれた罠だとは、二人も気付いていなかった。



寛いでいた露天風呂に突然ばたばたと何人もの男が入ってきた。

「何事ですか!ここは女湯ですよ!」

己の身体を手で覆いながら、毅然とした態度でリーランは対峙する。


「へへ、俺達が身体を洗ってやるよ。」

「ぶ、無礼者!まずその撮影をやめなさい!」

リーランは電子機器などには疎いが、それが映像を撮影する機械だということは正月にバイパーを見てなんとなく理解していた。

一度撮影されたものはなかなか消すことができないということも。


「ろうしたの~?」

「シズク殿!?」

横にいたシズクがへべれけな情けない声を上げる。この状況をよく理解していないようにも見える。確かにさっきまで酒を飲んでいたとはいえ、急に変わりすぎだ。

「これからAVを撮るんだよ」

「えーぶい?」

「ああ。タイトルは、温泉大乱交-心ゆくまで中出し三昧-さ」


「離しなさい!」

リーランは男に後ろから抱きつかれる。振り解こうと思ったが、思うように力が入らない。咄嗟に陣を展開しようとも思ったが、それもできなかった。

「無駄無駄。さっき入れた入浴剤、緑マンドラのエキスが入っているのさ。ここでは全ての能力は無効化される。」

一刻を束ねる将軍でも、ルーンの力が発揮できないとなると、非力な少女と変わらなくなる。男に簡単に組み伏されてしまう。

シズクが突然酔い始めたのもこれが関係あるのだろうか。


だが、この程度で屈するリーランではない。

「私をただの女と舐めないでください。」

「そうか。じゃあ、あの娘を代わりに撮影しようか。たしかリーチェとか言ったかな」

「リーチェ!」

リーチェはさっきまで一緒にいたが、今は部屋に戻っているはずだ。

あの子はダメだ。育ちが良く、穢れを知らない。純粋そのものと言っていい。こういう目には遭わせてはいけない子だ。

「卑怯ですよ!」

「ま、俺はどっちでもいいんだがな。あっちのほうが撮りやすそうだし。」

「く……!」

ニヤニヤと男が笑う。ここで断ったらリーチェはひどい目に遭わされるだろう。自分を守るために彼女を売るのは、考えられないことだった。


「……早く済ませてください。」

「お、話がわかるね。じゃあそこの石に手をついて、尻をこちらに向けな。」


「らめぇ!らめなのう!」

隣では既にシズクが別の男に犯されていた。思わず目を背ける。

ゴツゴツした男の手で局部を弄られると、背筋にぞわりとした寒気が走る。


ほどなくして、硬いそれがずぶりと中に入ってきた。

「うお!よく締まっていい穴だ」

「……はやく済ませてください」

「こんな名器、じっくり味合わないと損だからな。」

「……んっ!」

男はプロのAV男優だけあって、テクニックだけは確かにあった。

焦らすように浅いところをじわじわと攻めたかと思うと、突然奥深くまでついてくる。小刻みにピストンしたり、大きく打ち付けるように奥まで入れたり、緩急つけて動いてくるので、そのたびに翻弄されてしまう。


「はあ……っ、はやく……終わらせて……!」

「もう少し楽しみたいんだが、あとがつかえてるからな。お望み通り、そろそろ本腰いっとくか。」

男は後ろから腰を鷲掴みにすると、パンパンと音がする激しいピストンでラストスパートを始める。

「ま……、まって、なかは……っ!」

その勢いを感じ取ったリーランは、嫌な予感がして身体をよじる。だが腰をがっちりと掴まれていて、逃げることができない。

「だ…だめ…っ!!」

男のそれがびゅくびゅくと脈打ち、熱いものが体内に注がれるのを感じた。その瞬間、背筋にぞわりとした悪寒が走る。そして全身が震え、力が抜けた。


男が引き抜くと、どろりとしたものが太ももに滴る。そのシーンを撮影担当はドアップで写し込んでいた。

そうだ。今のが撮影されていたんだ。急に恥ずかしさが襲いかかってくる。このシーンを臣下に見られてしまったら……。そう考えると後悔の気持ちがどっと押し寄せてくる。


「よし、交代な。」

リーランの心配など気にもとめず、別の男優が背後に立つ。


温泉大乱交。撮影はまだ始まったばかりだった。






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Comments

アーク

リーランは亡きケンセイを考えながらオナってたり、妄想でやってる所を想像してそう。