『Twitter4コマ作家物語』紙の本を読み返した感想 (Pixiv Fanbox)
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全体的によい感じだと自画自賛しつつも、今の自分の長所と弱点の両方が明確に出た印象がありました。
良くも悪くも非常に小ぢんまりとした話を丁寧に描いて、ちゃんと完走したのが本書です。
それを弱点として見ると、自分にはもう『覇記』のような大長編は描けなそうだと思いました。
いまの自分は完全に「小ぢんまりした話」の人で、おそらくもう大長編には情熱を燃やせないでしょう。たかだか93ページで3年もかかってるようでは、体力・気力的にも無理があります。
長所という視点で見てみると、基本的な技術は一通りあるし、ギャグも描けるし、描きはじめたものはちゃんと完結させられるなど、日常系の漫画描きとしてはそれなりの完成度になったとも自負しています。
自分という漫画描きの、興味、特性、技術、活動のすべてが、『日常系4コマ』みたいなところでピッタリ焦点が合ったような印象を持ちました。
細かいネタや味付けはまだ工夫の余地がありますが、大まかな方向性としては、『中年男子の日常』みたいな路線で良いのではないかと思った次第です。
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『Twitter4コマ作家物語』制作中は悩むことばかりで、全93ページに対して、あれこれ悩んだり考えたことを文章にまとめると、たぶん3,000ページくらいあったと思います。
いざ終わって、紙の本の形になってみると、これほどシンプルなものだったのかと驚きました。
終わってみれば超絶シンプルなことを、3年もの長きにわたって、迷いに迷っていたのですが、そのほとんどが考えすぎ、徒労でしかなかった気がします。
もしも、まだ完結させられてなかったら、これが5年とかに伸びて、考えた文章量も5,000ページくらいまで激増したのは間違いなく、無駄遣いしていた脳のリソースを解放できたという点でも、いま完走できて、本の形にできて良かったと思います。