禁断の闘い その14 (Pixiv Fanbox)
Published:
2022-07-10 02:17:16
Edited:
2022-10-11 23:22:13
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紗織は小刻みに頭を振り続ける
「そう。じゃあ。。。これならどうっ!?」
紗織は技を解き、今度はSTFを決めた。
もはや玲香の体力も限界を迎えておりどこか技のかかりが甘く、タップを奪えない。
「紗織。。これで決めるわ!覚悟して。」
玲香は紗織を立たせボディスラムで叩きつける。
「はぁ、はぁ、もう一回よ!」
再び持ち上げてマットに叩きつける。
「これで。。最後!」
玲香は最後の力を振り絞り、三回目のボディスラムを極めた。
玲香は無我夢中で 紗織の肉体に乗りかかりフォールの体制に入る。
これで決まった。。。
会場の誰もがそう思った。
しかし、またしても紗織はカウント2.5で左肩を上げたのだ。
-なんでよ!なんでまだ動けるの。
玲香は泣きそうになりながらさらに体を密着させ、全体重をかけて紗織をマットに押し込む。
「はぁ、はぁ、もう。。いいじゃない。。約束のことなんかもういいから。」
蚊の鳴くような声で紗織が答える
「。。。。わたしも。。れいちゃんを。。護る力が。。欲しい。。から。」
「もう。。わかったから。。紗織は。強いよ。。最高のレスラーよ!」
玲香は無我夢中で叫んだ。
次の瞬間、フッと紗織の力がぬけるのを感じた。
レフェリーが今度は3つ、マットを叩く。
カンカンカンカン
大歓声の会場内に、長かった死闘の終わりを告げる鐘が鳴り響いた。