禁断の闘い その12 (Pixiv Fanbox)
Published:
2022-06-18 22:35:16
Edited:
2022-09-23 10:37:22
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ドスン。
「!」
フライングボディプレスが綺麗に決まり、会場からは大歓声とともに拍手が巻き起こる。
紗織は上から玲香を抱きしめるようにフォールに入る。
痛む全身で紗織の柔らかな重みを感じながら、玲香は必死で肩を上げる。
-負ける訳には。。。いかないのよ!
美しくも激しくもつれ合う美しき天使たち。紗織が全体重をかけても玲香の両肩がマットにつかず、逆に玲香がいくら身体を捻り上げても紗織をどかすことができない。
再び膠着状態となりレフェリーが二人を引き離した。
流石に疲れ切った二人はすぐには立ち上がれず、ちょうどハの字のような形で仰向けになって寝転んでいた。
「。。。。はぁ、はぁ、れいちゃん。。やっぱり強い。。ね。。」
息も絶え絶えにか細い声で紗織が言った。
「はぁ。はぁ、あ、紗織も、けっこう、やるじゃない。。」
「れいちゃん。。わたし。。なんだか。楽しい」
「私も。。。」
レフェリーがダウンカウントを取り始める。
「。。。そろそろ決着、つけなきゃね」
紗織はそう言うと玲香の方を向き微笑みかけた
「そうね。。続き、やろっか。」
ダウンカウントが9まで数え終わると同時に両者は立ち上がりファイティングポーズをとる。
そこからの二人はそれまでの疲れが消し飛んだかのようにハイレベルなレスリングを続けた。