第279回 和服チカ描き下ろしと色材についてのオタクトーク (Pixiv Fanbox)
Content
こんにちは、らぐほのえりかです。
今回の「チカ」で和装シリーズもひとまず一区切りでございます。
今回のテーマの色彩は「白群(びゃくぐん)」といって、アズライトという石を砕いて作られた岩絵の具の色です。
【❗️以下、色材に関するオタトーク❗️】
インターネットで「白群(びゃくぐん)」の色合いを検索すると「白緑(びゃくろく)」という色に近い色が「白群(びゃくぐん)」の検索結果に出てきます。
私が知っている「白群」は藍色を薄めたような色だったのですが、検索して驚きました。
もしかすると「白緑(びゃくろく)」に使われる「孔雀石」(マラカイト)といわれる石が「白群(びゃくぐん)」の原料である「藍銅鉱」(アズライト)と混合した状態で産出されやすかったため、インターネットでは「混合された状態の色」で定義されたのかなぁと私は予想しています。
↑この石から「白群(びゃくぐん)」を精製します。
色は人によって見え方は様々なので、そこまでこだわる必要はないのかもしれませんが、私気になります!
参考までに岩絵の具ではないのですが、代用品としてリーズナブルな顔彩で今回の色を紙に出してみました。
この「白群(びゃくぐん)」や「群青(ぐんじょう)」の岩絵の具は大変貴重で、50g程度で米俵一俵くらいの価値がありました。現在でも10gで3000円〜くらいするので、とても高価なものなのです。
高価な色材といえば、世界的に有名な絵画の「真珠の耳飾りの少女」に使われているラピスラズリを粉砕した天然の「ウルトラマリン」という顔料なんかは同じように「藍色」ですが、産業革命以降に人工の「ウルトラマリン」が精製されるようになって美術史上から姿を消し、現在では幻の顔料とされています。
1gあたりの値段が金より高い!
絵画は使われている色材によっても価値が変わりますので、美術館などに足を運ぶことがありましたら、ぜひぜひ着目してみてくださいませ。
以上、オタトークおわり。
今日は色のことなので長々と書いてしまいました。すみません……。
好きなことになると急に生き生きするオタクなんです。やっぱり絵が大好きなわけでございます。
近所の並木道を歩いたら、もう桜のつぼみが膨らみかけていまして。それで「チカ」はこんな感じになりました。青い空に、ピンクの花びら。
前回に引き続き、まだまだ花粉に苦しむ日々ですがもう気持ちは春です。ぽかぽかな季節です。
本当、今日は本当に長々と語ってしまってすみませんでした。
らぐほのえりかでした🌸がんばります。