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ボクは赤き勇者の末裔。

そうお母さんに言われて修業を続け、国一番の剣士になったんだ。

そして魔王の登場とともに勇者の称号を王様に授けられ、赤い宝玉のはめられた勇者の証を装備し、攫われたお姫様を助ける為に旅に出た。


お姫様は幼い日に出会ったあの美しい女の子だったと知ったときはびっくりした。

そして戦士長と共に魔王を探して3年。

更に驚くような目にあっている。

正直今のこの気持が何なのか、ボクにはもう曖昧で分からない。


魔王を前にした時の憤りと恐れ、そして魔王を打倒した時の歓喜。

そして戦士長が襲いかかってきた時の驚愕と絶望。


そう、魔王は人間に憑依して自らの命を永遠のものにしていたんだ。


ボクの顔が変わっていく。

国一番の剣士と言われた父と優しい母の面影が変わっていく。


通った鼻筋は醜く肥大してピンクに色づき、鼻を指で押しつぶしたかのように

反り上がっていく。

整った口からは固く鋭い牙がアゴから生え、唇を切りながら大きく変化していく。

頭を突き破るような痛みとともに黒く鈍い光を放つ角が生え、母譲りの黒く透き通った髪がハラハラと散っていく。

耳は引き伸ばされたかのように伸び、重さに耐えられないのか視界の端で垂れている。

これは夢なのだろうか。

ボクは魔王を倒した時に気絶をして、今は気を失っているだけなんじゃないだろうか。

そう考えている間も全身の毛穴から固くゴワゴワとした毛が生え、肌を茶色に染め上げていく。

いや、茶色で終わらない。

ボクの手が勝手に動いて腕にはめた魔王の腕輪を起点に青く濁った紫毛に、

魔王の魔力に染まっていく。

ボクが『ボク』じゃなくなっていく。


固いながらも柔らかかった指先が痛みとともに繋がり硬質化していく。

痛い。


だがボクは痛いはずなのに意識がハッキリしてこない。

まるで夢の中にいるような、自分の体が自分のものじゃないような…。

そして意識がはっきりしてきた頃には片手は完全に異形のものとなり、

いつの間にか鼻には黄金の輪がはまっていた。

ボクが『僕』じゃなくなっていく。


息苦しい。嫌でもフゴフゴと汚く鼻息が漏れてしまう。

これじゃまるでボクはブタじゃないか…。

そう考えていたら魔王の声が頭に響いてくる。


必死に抵抗をしても魔王の声は頭から離れない。

ああ!やめてくれ!

ボクが『オレ』になっていく。『俺』になってしまう!



そう意識をした瞬間強く熱い感覚が全身に広がった。

耐えられない感情。

今まで感じていた恐怖を打ち消すような歓び。

自らの意識を手放し、自らが仕えるべき存在への絶対的な信頼感。

胸に芽生えた服従心。そして興奮。


意識の外から魔王の言葉がまた強く頭に響いてくる。



魔王の言う通り、ボクはもう墜ちてしまっているのかもしれない。

俺の身体はもう元の姿とかけ離れてしまった。

もう俺がボクである証なんて勇者の冠しか残ってない。


でも、それでいいんじゃないか。

だってこんなに俺は幸せなんだ。

幸せだって気持ちでいっぱいなんだ!!


こんなにガチガチに勃起させた立派な肉棒を、淫乱な感情のままに扱くことが出来たら、俺はどれだけ幸せだろうか!!

俺は魔王様の所有物になるんだ。 --『それはとても幸せなことだ。』--

そうだ。俺は魔王様になるんだ。 --『それはとても幸せなことだ。』--

なんて光栄なことなんだろうか! --『それはとても幸せなことだ。』--

ああ!俺は『とても幸せ』だ!!


その考えに至った瞬間、怒張した肉棒を床に擦り付ける。

いやらしく我慢汁を垂らし、テラテラと淫汁を吐き出すその肉棒は

人間のものとは違い、太く赤黒く、与えられる快感も桁違いだった。


キモチイイ!!キモチイイ!!

そう口から出たはずの言葉は


ブヒィイフゴッ!♡ブモォォ!!♡♡

ああ、これが俺の新しい声なんだ。


チンポキモチイィ♡♡ブヒィイイ!!♡♡♡ブモォオ!!♡♡♡

--『ああ、これが俺の幸せの姿なんだ。』--


激しくチンポを床に擦り付け、魔王様に身体を捧げる。

--『ああ、これが俺の望んだ幸せの形なんだ。』--


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強く歯を食いしばり、荒々しいウシとブタの混ざりあったような生き物が雄叫びをあげ勢いよく白濁色の汁を床へと吐き出した。


誰もいない部屋で荒い息遣いだけが響く。

ズリズリと床を擦る音。


鏡に写った魔物。目は黒く濁り、何も写していない。


しかし黄金の双眼は確かに魔王の邪気を宿していた。

終わり。






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【おまけ】




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ここまで読んでくださって有難うございます!

TWITTERの企画で過去絵のリメイクとして描きました。

久しぶりに原稿でないショートストーリーを書きましたが、

やっぱり小説を書くって本当に難しいですね…🐷


今回描いた勇者が魔王によって身体を乗っ取られるシチュエーション。

これ自分大好きです。

もちろん勇者が魔王によって落とされて魔物化するのも大好きです。


小説には書いていませんが、最初に倒した魔王は元姫様だったので、

憧れた姫も仲間である戦士長も勇者が倒してしまう。

うーん。なかなか絶望ですね。


でも勇者はそれを知ることは、今後ありえませんから良いのです。

だって彼は『幸せ』であり続けられますから。


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いつも有難うございます!!

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Comments

緑翼

使い込まれた赤黒豚ちんぽえっちい 搾り取ってあげたい