王女様プロレス~負けたら亡国デスマッチ~ミリアリア対エリステラ (Pixiv Fanbox)

ひとまず形になった為投稿いたします！

画像加工や文章などはおいおい追加したり加工したりいたしますっ！

王女様同士の国の存亡を掛けたデスマッチをお楽しみくださいませ！

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ふたつの国が滅びつつあった

セコイア大陸にはふたつの国があった。

水と緑に恵まれた青の国

高い山と雪に閉ざされた白の国

ある年、この二国は国境にある聖地の領有を巡り争いあった。

しかしあろうことか、この争いによって聖地のシンボルである女神像が焼失したのだ。

神の怒りを買い、加護を失った二つの国を、またたくまに二つの厄災が襲った。

決して癒えぬ死病と、人を喰らう凶悪な魔物。

国を襲う二つの厄災に、人々は絶望の底に叩き落とされた。

そんな時

ふたつの国それぞれの神殿に神託が降りた。

ふたつの国から最も高貴なる乙女を選び出し闘わしめ、その勝者の国だけを厄災から救おうと。

闘いの場は厄災の原因となった聖地にある山頂の神殿

その場を示すようにその日から神殿は神々しい光に包まれるのであった

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青の国の王女

ミリアリア=アーレ=ルソラーテ

白の国の王女

エリステラ=ド＝クロマティバル

聖地

山頂の神殿

ザッ

この日

それぞれの国から来た　王女ふたりが

か細い肩にそれぞれの国を背負って

静けさに包まれた月夜の神殿に　同時に踏み入った

エリステラ

ミリアリア

ぱさっ

覚悟を決めてやってきた二人はローブを脱ぎ捨てるとともに言葉もなく歩み寄る。

ただ静かに　激しい闘いが始まった。

バシィ！　「ぐっ！」

ぱぁん！「あぅ！」

静まり返った神殿に　王女たちの上げる苦悶の声と打撃音が響き渡る

バシィ！

「ぁあっ・・・！」

ズム！

「げほぉ！」

神託が降りてから特訓をしたとはいえ

闘いの経験などほとんどない二人

とにかく力の限り相手を叩きのめすしかないと　打撃の応酬が続く

ギッシイ！

「ぅう・・ああっ！」

しかし打撃では倒しきれないと踏んだエリステラは締め技を織り交ぜて相手を追い詰めていく。

締め技で相手をコントロールしようとするエリステラ。ここからグラウンドでじわじわと攻めていく。

ミリアリアをスリーパーホールドの形に捕まえながら、背中からまとわり付いて離さない。

とにかくしつこく絡みつくエリステラ。

身をよじってふりほどこうとするミリアリアのスタミナを少しずつ、しかし確実に消耗させていく。

「はあ・・はあ・・！」

執拗なグラウンド技に、息があがるミリアリア。

その様子を見たエリステラは

胴締めスリーパーの体勢に入る。

「あっ」

気管とともに胴を　強烈に締め上げるエリステラ。

「ぅああ・・っはあっ！」

全身を雑巾のように絞りあげられ、ミリアリアが息を荒げて呻きを漏らす。

身をよじり何とか上体を起こすミリアリア

エリス「させるものですか！」

ギチギチギチィ！

「んはああっ！」

しかし、そうはさせじと絡めていた両足に力を込めてのカニバサミで締め上げるエリステラ

ぐんっ

ザシャ

「くう！？」

ギチィ！

「えっ？　んああっ!?」

青の国の宮中に伝わる護身術の秘技　アキレス健固めを極めるミリアリア

サブミッションが発展していないセコイア大陸ではまさに未知の技術

体験した事の無い足首の痛みと恐怖に混乱するエリステラ

「はぁああっ！？イヤっ！」

ビキィ！

「あぁっ！っあああぁ！」

アキレス腱固めに対してどう対処していいかわからず、エリステラは左足をいいように痛めつけられる

「んぅ〜！」

ここが攻め時とミリアリアが大技に出る

力の限りに相手を担ぎ上げる

そして

ダァン！

「がはぁ！？」

ジャンピングパワーボム

クッション性の無い地面に直接叩きつけられたエリステラは

意識を飛ばしかけて朦朧としてしまう

そんな死に体のエリステラを見逃すほど相手は甘くはない

ボスゥ！

「っはぐ・・！」

「っふあああああっ！」

痛みに胸を押さえ崩れ落ちるエリステラ

しかし相手は攻め手を緩めずにトドメを刺しに来る

無理やり髪を掴んで引き起こすと抱きすくめるように腕をまわす・・・・

ガシイ！

「・・・あぁ？」

ギッシイ!!

「ぐはぁっ!!」

ミリアリアの強烈なベアハッグ

パワーボムで地面に叩きつけられ悲鳴を上げていたエリステラの腰から背中に

さらなる激痛が走る！

「っはぐぅ！」

ミリアリアも渾身の力で相手の体を締め上げ続ける

ばっ！

相手の締め上げをふりほどいたエリステラがミリアリアを弾き飛ばす

ばん

「きゃ！」

そこへ

バコォ！

ミリアリアの顔面目掛け　強烈な膝蹴り

激痛に崩れ落ちようとする所を髪を掴んで無理やり立たせるエリステラ

そして

ゴスッ

「がっ！」

「あぅ・・・あぁ・・・」

脳天から地面に突き立てられたミリアリアは意識も混濁し動けなくなってしまう

「・・・これでフィナーレよ」

動けなくなったミリアリアを再度担ぎ上げるエリステラ

「ああ・・やめて・・国を・・街に暮らす子供たちを・・私が救わないと・・いけないの・・」

「残念だけど・・・私もそうなのよ・・」

ゴス！

「がふっ・・！」

ゴッ

「・・あっ・・！」

ゴッ

こうして闘いに決着が付いた。

その後、白の国から魔物の姿は消え　謎の死病も収束し　かの国には永き平和の時代が訪れる

時代は流れ　白き王女の伝説は誇張され、魔女を倒し魔物を追い払った戦乙女として物語に伝えられている