NovelAI「V3」が理解る!②「inpaintで簡単差分」「NSFWのコツ」 (Pixiv Fanbox)
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こんにちは、スタジオ真榊です。12月最初の今回は、「NovelAI『V3』が理解る!プラン選びと基本設定を徹底解説」に引き続き、「NAIDiffusionV3」について検証していきます。
【全体公開】NovelAI「V3」が理解る!プラン選びと基本設定を徹底解説
こんにちは、スタジオ真榊です。2023年11月16日、国内での画像生成AIブームの元祖となったNovelAIが最新モデル「NAIDiffusionV3」を公開し、多くの方がその「ヤバさ」を体験しているところと思います。私も昨年10月にNAIを触って画像生成AIの世界に入りましたが、久々に味わう「版権キャラ生成可 / nsfw生成可」という遠...
前回はNovelAIの登録方法から基本的な画面の見方、操作方法等についての全体公開記事でしたので、今回はより具体的に、雑塗りi2iやEnhance(強調)といった機能の使い方に始まり、インペイント機能を応用した「差分」の作り方や、NSFW(成人向け)表現のプロンプト構築など、より実践的な使い方についてまとめていきたいと思います。
▲「差分」技術を使ったキャラの入れ替え
「V3」を触っていると版権再現力の強さが最初に目に付きますが、SDXLベースだけあって手指など細部の描写やこれまでできなかったような複雑な構図をプロンプトで再現する力も強く、インペイントや雑塗りi2iも非常に高機能という利点があります。いま話題の「リアルタイムAIお絵描き」との連携など、ぜひいろいろと活用方法を探っていけたらと思います。
NAIでimage2imageしてみよう
さて、一番最初に触れておきたいのは、NAIのimage2image機能(以下、i2i)についてです。
前回も「画面の見方」の流れで少し触れましたが、「参照用画像を追加(任意)」と書いてあるところの「↑」ボタンを押して画像をアップロードすると、i2i生成を行うことができます。(下図参照)
このアップロードボタンではなく、画像ファイルを左側のメニューにドラッグアンドドロップして「画像をインポート」か、生成画面の「ベース画像として使用する」ボタンを押すことでも読み込むことができます。
ここを読んでいる皆さんは既にご存じと思いますが、i2iは完全なノイズからイラストを生成するのではなく、ある画像を「ベース(スタート地点)」にして生成を始める方法。一度出したAI画像をブラッシュアップできる一方で、他人の著作物をi2iして自作かのように公開する「i2iパクリ」という迷惑行為にも使えるため、特に注意が必要な機能です。
▲画像を読み込むと、このようにメニュー背景にその画像が表示されます(ゴミ箱ボタンで削除)。鉛筆マークのボタンを押すと、いわゆる「雑塗りi2i」(後述)をすることができます。
以下、画面の見方を説明します。
「強度」と「ノイズ」
img2imgをする際は、「強度」と「ノイズ」という二つのパラメータを決定する必要があります。これはSDwebUIを使ったi2iにおける「ノイズ除去強度」に対応するパラメータで、それぞれの数値を強めるほど元画像から大きく離れた画像を、弱めるほど元画像に近い画像を生成できる仕組みです。
両者はよく似ていますが、「強度」は画像の変更度を、「ノイズ」は詳細度を司っていると考えればOK。要するに、「強度」を0.5より強めると、どんどん元画像と異なるイラストになっていきますし、「ノイズ」を強めると、元画像に「より詳細を加えていく」挙動が起こる、というわけです。
こちらの画像をご覧ください。どちらも同じベース画像をi2iした結果です。
強度0.7だと大まかなポーズなどは同じですが、いわゆる「線が重ならない」ような変化が起きています。下の画像は強度を減らしたので、元画像にかなり忠実ですが、取ってつけたような「詳細」が無理やり付け加えられています。
このようにノイズ調整は非常に難しいのですが、うまくハマると面白いイラストづくりができるので、特に描き込みが多い美麗なイラストを作りたい方はいろいろ試してみるとよいでしょう。キャンバスサイズを上げつつ、強度は0.2~0.5程度、ノイズを0~0.1程度にしてi2iをすると、いわゆる「i2iアップスケール(元画像を保ちながら高品質にする)」になります。
「拡大」は普通サイズまで
img2imgの画面には「拡大」というボタンもありますが、これは画像をできるだけ変化させず、解像度だけをアップスケールするためのものです。「普通」サイズの画像までを4倍サイズに拡大することができます。(例:832x1216px→3328x4864px)
SDwebUIで言う「その他」タブからのアップスケールと同様です。少しAnlasが必要なので、SDを使える環境の方は使う機会は少ないかもしれません。
ちなみに、サイズが1024x1024pxよりさらに大きい画像を「拡大」することはできないようです。
「Enhance」でより高品質にしよう
さて、image2imageの次に触れておきたいのは、SDwebUIの「i2iアップスケール」に当たる「Enhance」機能について。さきほども説明したi2iアップスケールを、お手軽にワンタッチでやってしまおう!という機能ですね。(日本語版では「画像を強調する」と翻訳されていますが、この記事ではEnhanceの呼称で統一します)
キャンバスサイズは元画像のままでもできますし、拡大しながら詳細化することもできます。拡大可能サイズはキャンバスの大きさによって変わり、例えば「normal」サイズで生成した場合は1.5倍までしか拡大できない点にご注意ください。
(▲Enhanceに関するNovelAI公式解説)
使い方はかんたん。いったん生成した画像についている「強調」ボタン(✨)を押すと、下図のような画面が表示されます。この画面では、拡大率は「1.5倍」が選択されており、Enhanceを実行する場合は「23Anlas」必要だと書かれています。ちなみに、Opusプランの場合は「1x(そのままサイズ)」にすれば実質image2imageと同じなので、消費Anlasを0にできます。
「強度(ややこしいので以降Magnitudeと呼びます)」とあるのは、さきほど説明したimage2imageにおける「強度」と「ノイズ」をひっくるめて操作できるものと考えて下さい。強度1~5までバーで動かすことができ、内部的には下記のように設定されます。
Magnitude1=強度0.1、ノイズ0 ~ Magnitude5=強度0.7、ノイズ0.1
強度とノイズを自分で設定したい場合は「高度な表示」ボタンを押せば、img2img画面と同じ感覚で操作できます。img2imgのときと同様、強度を強めると元画像から離れていく、ノイズを強めると構図はそのままにディティールが追加されていく・・・と考えて下さい。公式設定の最強である「Magnitude5」でもノイズは0.1設定ということで、あまりノイズを強めないほうが安定した結果になることがうかがえます。
<ワンポイント:プロンプトを変更可能!>
ここで重要なのは、Enhanceでも画面左のプロンプト入力欄は引き続き有効だということ。例えば、「smile」で生成した画像をEnhanceするときに「angly」に変えれば、笑顔のイラストを怒り顔に変化させつつ詳細化することができます。あまり大きすぎる変化(特に構図や色を広範囲に変えるようなもの)はうまくいきませんが、ちょっとした変更や手直しなら効きますので、いろいろ試してみましょう。
さっそく上のミナちゃんをEnhanceしてみます。基本的にサイズとプロンプトはそのままで、Magnitudeだけをいじっていきましょう。
▼こちらが元画像となるポン出しです。
(1)サイズそのまま「Magnitude2」で生成
(2)サイズそのまま「Magnitude4」で生成
(3)サイズそのまま「Magnitude5」で生成
このように、Magnitudeを強めると元画像から離れ、少しずつ詳細が加わっていることが感じ取れると思います。ただ、Magnitude5でもノイズは「0.1」なので、詳細度の変化の方は少し分かりにくいですね。いろいろと両方をいじってみて自分の好みの仕上がりになるよう調整してみるのがよいと思います。
v3はインペイントが強力
i2i欄にある「描いてマスクを追加する」をクリックすると、読み込ませた画像の一部を塗りつぶして「マスク」することができます。これで何ができるかというと、崩壊した手を塗りつぶしてimg2imgすることで、SDXLクォリティで手を描き直したり、キャラクターの顔面を差し替えたりといったことができます。そのまんま、SDにおけるインペイント機能ですね。
インペイントによる「画像の一部差し替え」については、これまで、SDwebUI上ではControlnetを併用することで同じようなことを試みてきました。(▼インペイント系解説の欄にある『差分シリーズ』参照)
スタジオ真榊記事一覧
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また、Adobe Photoshopの「生成塗りつぶし」でも同様のことはできましたが、特に二次元キャラクターの人体に関わる部分になるとFireflyは弱く、「邪魔なものを自然に消す」ことはできても「新しく描き直して、自然につなげる」ことは難しいのが現状でした。
が、v3のinpaintは非常に強力で、Controlnetなしでもかなり柔軟にレタッチすることができるように感じています。例えば、別のAIで生成した画像を読み込ませ、キャラクターの首から上を選択して、シチュエーションはそのままに全く違うキャラクターに差し替える、といったことも一発で可能です。
こちらは、左側のミナちゃんの顔と髪を塗りつぶし、プロンプト「1girl,solo,{{{hatsune miku}}},long twintails,smile,vocaloid,headset+クオリティタグ」でインペイントしたもの。
コツは「どこに何が入るか」を想像して、広めに塗りつぶすこと。ミナちゃんの脇の下を広く塗りつぶしたのは、恐らくここにミクさんならツインテールが来るだろうと予想したからです。
胸のリボンをインペイントしてみよう
実際に詳しい手順を見ていきましょう。今度は顔ではなく、服の一部をインペイントで入れ替えてみます。
例えばこのように胸のリボンだけをマスクして、「保存して閉じる」
すると下の図のように、i2i画面にマスク部分が表示されます。塗りつぶされた部分だけが変化するのですが、この「元画像を加える」がOFFの状態だと、塗りつぶされていない部分もわずかに変化するかわりに、マスクのふちに「継ぎ目」ができて不自然になるのを防いでくれています。継ぎ目が目立ってもよいのでマスク外の変更をどうしても防ぎたいという場合は、ここをONにしましょう。(といってもいずれもほとんど差はありません)
プロンプトは「{{red neckerchief}},serafuku+クォリティタグ」のように、マスク枠内に描かれる被写体をメインに書きます。その状態で生成すると、このようにリボンの色を変化させられました。なお「serafukuといえば水色リボン!」とNovelAIくんが学習していて色変更がうまくいかないこともあるので、そういうときは除外タグに「blue ribbon」などと入れることで打率を上げることができます。
余談~これってdanbooru語でなんて言う?~
「セーラー服の胸のリボンや肩の色違いの布って、プロンプトで何ていうの?ribbon?skarf?」とわからなくなるときがよくありますね。そういうときは、danbooru.usのタグを見てみればわかります。serafukuなどで検索すると、関連してよく使われるタグが列挙されるので、その中に「neckerchief」や「sailor collar」があることが確認できます。
danbooruはPixivなどに投稿されている画像を細かく英語でタグ付け・分類している米国のサイトであり、NovelAIなどの学習のタグ採取(=プロンプトの名付け)に使われています。海外ユーザーが日本のイラストを知り、Pixivなどにアクセスする導線になっているそうですが、日本のユーザーから見れば無断転載サイト(Pixivの利用規約違反)ですので、取り扱いに気をつける必要があります。
一方で、掲載されているのはウェブ上に無償公開されたイラストのみで、引用元のURLも具備してあり、現地の法律においては「フェアユース」(一定の条件を満たした公正な使い方であれば、著作権者から許可を得なくても著作物を利用できるルール)に当たる可能性があることも留意しておきましょう。著作権保護の考え方が国内外では異なるということです。
雑塗りi2iを試してみよう
さて、話をi2iに戻しましょう。i2i画面にある鉛筆ボタンを押すことで、いわゆる「雑塗りi2i」をUI上で簡単に行うことができます。ここでは、さきほどのイラストのセーラー服の色を白から紺色に変え、画面左側に置かれていた学生鞄を消してみようと思います。つまり、これまでLamaCleanerやPhotoshopの生成塗りつぶしなどでやっていたことをNAI上でやってみるということです。
余計な部分を消しゴムマジック!LamaCleanerでできる「修正」と「粗密」
こんばんは、スタジオ真榊です。世間がAdobeの画像生成AI機能「ジェネレーティブ塗りつぶし」に揺れている中、今夜は「消し」に特化したインペイントツール「LamaCleaner」についての検証記事をお伝えします。というのも、ジェネレーティブ塗りつぶしについて検証を行っていくに当たって、その前にどうしても触れておか...
といっても、やることは簡単。画面下にスポイトツールがあるので、周囲の色をもってきて、このように不要な部分を塗りつぶしてi2iするだけですね。
ある程度変化させないとこの低劣な塗りに引っ張られてしまうので、インペイント設定は「強度0.6、ノイズ0」とします。するとこのように、しっかりと色を変化させることができました。画面左にあったバッグも自然に消すことができていますね。
ただ、よく見てみると顔立ちや背景もわずかに変わっていることが分かるでしょうか。全体を強度0.6でi2iしているので、服を変えようとすると顔立ちなども変わってしまうのですね。
これを防ぐために、さきほど紹介した「マスク機能」を重ねがけできるか確かめてみました。つまり、雑塗りした部分だけをi2iすれば、他の部分を保護しながら望んだ結果が出せるのではないか?ということですね。
ところが、雑塗り部分をマスクしても、その範囲を完全にノイズ化して再生成が行われてしまうようで、このように雑塗りと関係のない結果が出ることがわかりました。マスクによる部分インペイントは細かな設定がなく、雑塗りとの併用は現時点で難しいようです。
やはり小さめの「タネ画像」の段階で雑塗りi2iを仕掛けて画面上にある間違いをざっと消しておき、そこからEnhanceすることで仕上げていくのが良い、という、AIイラストの基本に立ち返ることになりそうですね。
ポーズ変更してみよう
では、インペイントを使って、キャラクターのポーズを一部変更することはできるでしょうか?
その場合もやることは同じです。変えたい部位をやや広めにぬりつぶしたら、「変えた先」を想像して同じように塗りつぶします。下の画像は、左の画像の両手を腰に動かす実験。まず両手を塗りつぶした後、「恐らく腰に手を当てたら腕はこの辺を通るだろう」と思われる場所を広めに塗りつぶしています。
プロンプトは塗りつぶした部分に描かれるものだけ書けばよいので「1girl,solo,hands on hip,serafuku+クォリティタグ」でOK。チェリーピックなし一発でこれが出るのは、さすがSDXLベースだけあるなと思います。
背景を変えてみよう
これは以前Controlnetを使って行い、成功した例を並べた画像なのですが、大半はNAIのインペイントを使えばより簡単にできてしまうと思われます。まだやっていない「背景変化」をやってみましょう。
やることは同じですが、ちょっと塗りつぶすのが面倒です。できるだけキャラクター画像はそのまま残したいので、今度は「広めに」ができません。逆に、一旦最大のブラシサイズで全部塗りつぶしたあとに、消しゴムモードでちまちま削り出したほうがてっとりばやいと思います。
というわけで、あっという間にできてしまいました。早い!プロンプトは「outdoor,sky,park,school+クォリティタグ」です。キャラクターに当たる光は明らかに昼間の強い光に見えるので、夜や夕方に変えるのは難しいでしょう。その場合は、画像編集ソフトで仕上げグラデーションを掛けるなどして、全体のカラートーンや光の方向を変えてあげる必要があります。
【チェック!】Opusプランではi2iも0Anlas
ここまで見てきたNovelAIのi2i機能、かようにシンプルかつ高機能なのですが、「Opusプランで1枚生成」といういつもの条件なら、基本的に0Anlasでできるのが大変ありがたいポイントです。
i2iの「強度」を弱めにすれば、さほど元画像から変化させず、より理想に近い画像にレタッチすることができます。UIのお手軽さと性能、そしてコスパがかなり優れているので、Opusプランを契約している方は、SD生成と組み合わせてちょっとした修正にNAIを使うという手法も全然ありですね。
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NSFWの壁
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NSFW(成人向け表現)のコツ
というわけで、i2i周りの活用法については一通り触れたので、ここからはNSFWな話題に移りたいと思います。いや久しぶり…このFANBOXは一応18禁設定になっているのですが、ほぼNSFW話題は触れてこなかったので、なんとも面映ゆい感じがしますね。
触っている皆様はもうおわかりと思いますが、NAIv3のNSFW表現は本当に強いです。成人向け描写が一切NGなウェブサービスが大半になった中で、一人だけ頑固に昭和の屋台を守り続けているラーメン屋のオヤジのようですね(しかも味は最先端)。LoRAなしでかなり広範なプレイ内容、小道具、表情、ポーズその他、nsfw絵に必要な要素を満たしてくれますし、ちょっと変かもしれませんが、nsfw絵のほうが安定したクォリティが出るような気もします。
ただ、後述するようにアニメ公式絵のクオリティでnsfwを出せたり、さきほどのインペイント技術と組み合わせると、いわゆる「剥ぎコラ」的な使い方をしたりもできてしまうので、自分だけで楽しんでいるうちは問題ありませんが、ウェブ投稿するとなると相当の注意が必要であることを忘れないようにしたいところです。
この項目では、NovelAIでのNSFW生成に慣れていない方向けに、どういうプロンプトを編めばエロくなるのか?について紹介していきます。
エロプロンプトの基本
成人向けイラスト自体は、nsfwやeroticという「前提ワード」を入れつつ、さまざまなシチュエーションワードを盛っていけば簡単に作れます。とはいえエロ画像にも「特化タイプ」がいろいろあるわけで、
・プレイを見せる
・体の部位を見せる
・表情を見せる
・シチュエーションを見せる
・フェティシズムを見せる
などなど、最初に「これは何を魅せるイラストなんだ」ということを決めて、骨子となるプロンプトを編んでから、後段に「エロ要素を盛れるプロンプト」を付け加えていくのがコツだと思っています。基本的なプロンプト順を書き出してみると、
「人数+プレイ内容(+体位)+キャラクター容姿+(盛り要素)+画角+(クォリティ・画風タグ)」といった形になります。
個別に説明しますと、こんな感じ。
・人数:1girl and 1boy、threesomeなどあるが、効きにくいし男は画面外に消えがち。
・プレイ内容:下記「プレイ編」参照。挿入行為の場合は体位もここに入れる
・キャラクター容姿:ここは通常のイラストと変わらず。ただ、エロプロンプトは全体が長くなるので、キャラ再現度が低くなることがある。
・盛り要素:「あるともっとエロいよね」というものを足す。液体、表情、舌の位置、もやや汗、肌のテカリ、そばに置いてあるとエロい小物、等。ここに性癖が出ます。
・画角:focus系のタグが重要。どこを見せたいのかを意識して入れておく。主観的にしたい場合は「pov」
・背景:忘れがちだが重要。よくわかんなければon bedでよいし、dark roomとかwhite background+simple backgroundとかでもよい。
・クォリティ・画風:ここは普段どおりでもよいが、vulgarityなどを盛ってもいい。realisticや3dなどを弱目に盛ると肢体の描写がリアルになる。
★画風再現には特に慎重に!
明らかに特定イラストレーターの画風を指定して作った二次エロ画像をPixivなどに投げている人がいるようです。私にそうした行為を止める権限などありませんが、そうしたものをウェブ上に公開したらいずれ致命的なトラブルが起こりますので、自分に責任が負える範囲で行動することを強くおすすめします。
よく言われる「画風は著作権保護されない」ということは「他人の画風をパクってもトラブルは起きない」ことを意味しません。「誰かのために」ではなく自分が楽しく生成を続けるために、見た人がどう思うかを考えて自己防衛することが重要です。
★出るのは基本無修正!モザイクを掛けよう
今更かもしれませんが、基本的にNSFWは無修正で生成されます。ポジティブに「censored」(修正済)と入れることで加工済み画像を生成することもできますが、投稿する場合はかならずモザイク加工などの処置をしましょう。
エロ関連のタグ紹介
さて、さきほどのプロンプトの基本を踏まえて、よく使うお役立ちタグを抜粋すると次のような感じになります。
nsfw,erotic:前提ワード。強調しても良い感じ。
1girl and 1man:プロンプト冒頭で人数を指定しておく。「couple」「husband and wife」などもあるが、人数指定はv3でも効きにくい。
◯◯ focus:hipとかbackとかbreastとかfaceとかを入れよう。
pov:主観画像になる。主に男視点。
breasts+nipple関連:おっぱい関連はとても重要。タグはよく調べて自分の好みのものを覚えておこう。大中小だけじゃありません。smallの下に「flat chest」があることも覚えておこう。
vulgarity:ダークで下品なエロになる(気がする)
seductive:「えっちOK」な表情に。seductive smileなどもよい。
ahegao:お好きな方はどうぞ。rolling eyesなどもよい。
embarrassed:恥ずかしがる。blush(赤面)などと併用して。
completely nude:全裸にするときはこれ。あとは部位を入れることでその部位があらわになる(pussy、nipplesなど)
3d,realistic cg:影がグラデーションし、体がよりリアルタッチに。3d画像みたいになってしまう場合は弱めよう
mind control,glowing eyes,no pupils:目が催眠風になる
gleaming skin,shiny skin:肌は軽率に光らせるとよい。
wet skin,sweat,oil:テカらせるには濡らすのもよい。
on bed,bedroom:背景は実は大事。適当にするくらいならwhiteやblack背景にしたほうがよいかも。
penis,pussy:書くと描写されるし、書かないと描写されないことがある。どういう画角かによって描かれるべきかどうか考えよう。見えない角度になるはずなら、むしろネガティブに入れる。
detailed veiny pen◯s:描かれる予定なら入れる。
pubic hair:セットであると一つ上のタグがよりリアルに。
licking,tongue out:舌がらみはいろいろタグがある。エロさに直結するので覚えておく。
cum on~:盛りタグの典型。お好きな方はたくさん入れよう。部位などによって種類が非常に沢山あります。
◯◯ pull:「bikini pull」「pantyhose pull」などで衣服を引っ張って「見せる」ポーズに
heavy breathing:ハアハアしたもやが出る。steamなどでも可
saliva trail:液体(主に涎)が糸を引く
many sex toys,dildoes:部屋の演出の例。
◯◯ grab:(主に男性が)女性の体の一部を掴んでいる、という指示。プレイしながらどこに手を置いているか。
ここに紹介したのは、入り口として役に立つであろう基本的プロンプトばかりです。その他、エロ関連のプロンプトは基本的にこちらの「プロンプト辞典」の最下部にまとめてあります。NovelAIのv3でも効くとは限りませんが、質・量ともに充実しているので、参考になるはずです。
髪型指定からエロ用語まで!画像生成AI用プロンプト辞典
NovelAIの最新画像生成モデル「NAI DiffusionV3」が公開されたことを記念して、「完全にプロンプト忘れた」という皆様向けに、画像生成AI用プロンプト辞典を一時的に全公開します。StableDiffusionやNiji journey、そしてDALL-E3のテキスト指示の容易さ完全にNAIプロンプトを忘れた皆さま、もう一度基本からタグに向き合...
小括
そんなわけで、第二弾はインペイント機能とNSFWのコツを中心にお届けしました。いよいよ最後となる第三段のテーマは「画風」と「クォリティタグ」です。NovelAIを久々に触ると、なかなかキャラクターの見た目やタッチが収束せず、どうやったら高品質な画像を一貫して出せるの?と首をひねった方も多いと思います。私もその一人でしたが、試行錯誤の結果どうやら思ったものが作れるようになってきたので、ここまでの研究内容をまとめてご報告できればと思っています。
今年もあと1ヶ月となりましたが、ここへ来てリアルタイムAIお絵描きができるようになったり、昨日もこんなとんでもない技術がアリババから発表されたりと、年の瀬が近いことなど関係なく激動が続いていますね。
スタジオ真榊のFANBOXも、12月6日で開設1周年を迎えます。始めはモロにNSFW向けのえっち同人(をいつか作ってみたい)サークルとして立ち上げたこの活動が、まさかこうした技術解説という形で1年間も続くとは思ってもみませんでした。始めは作品づくりにつまり、技術をまず習得しないと何もできないと悟って始めたサークルでしたが、よくもまあ1年も続いたものです笑
これからも最新技術をひとつひとつ自分でも体験して、これまでの技術と組み合わせるとどういう面白いことができるのかを記事にして、ちょっとでも界隈の役に立てたらなあと思っています。そして、conrolnetすらなかった時代に作ろうとして諦めたNSFW漫画にもあらためて挑戦していきたいですね。
それではまた、近いうちに。スタジオ真榊でした。