吸血姫の堕落的婚姻~トゥルーヴァンパイアの愛され眷属妻、アルシェ (Pixiv Fanbox)
Content
──その日、ナザリック地下大墳墓において第一から第三階層『墳墓』の守護を任された階層守護者……トゥルーヴァンパイアであるシャルティア・ブラッドフォールンは“親友”であるサキュバス・アルベドの元を訪ねていた。
「わらわが捕えたアルシェという娘……アインズ様は“苦痛なき死を与えよ”とのお達しでありんすが、手元に置けるよう嘆願する際に、協力して欲しいでありんす♥」
「はあ……また悪い癖なの? 幾ら友であるあなたの頼みであっても、アインズ様の決定を覆せなどと何度も頼まれては、殺してしまうわよ?」
「まあまあ、そう言わず。アインズ様の寵愛が受けられるように出している、わらわの助け舟の返礼だと思ってくれなんし?」
主である魔導王アインズ・ウール・ゴウンが、バハルス帝国と関わる為の偽依頼で誘いこんだワーカーチームの生き残り、その娘を死を賜れという命を覆すのに、協力をしろとシャルティアは言う。
アルベドはその美しい顔を苛立たし気に歪めてはいたが、実際にアインズ相手に少しずつでも関係を深めているのは、シャルティアの献身的なサポートがあってのことだというのは否定しがたかった。
かつてシャルティアとアルベドは、正妻の座を巡って激しく対立しあう仲だったのだが、ある時から急にシャルティアは完全な同性愛者となり、アルベドとアインズの仲を応援し始めたのである。
「それに、あのアルシェという娘は……わらわの夢に出てきたことがあるやも知れない。わらわに起きている変化、その調査においては有用でありんしょう?」
「夢というと、あなたが不遜にもアインズ様への思慕を失い、崇敬だけになったという、下賤な人間に足蹴にされる夢のこと?」
「“あの方”を下賤な人間と一括りにされるのは含むところもありんすが、それではなく。確か名前が少し違った気がしないでも無いけれど、わらわに懸命に媚びを売っていた記憶がある……思い出してしまっては、情が湧いてしまうでありんすよ♥」
シャルティアは自身の変化についてアインズ含めナザリックの面々に詳細な報告を行っており、その原因……性嗜好の変化が“夢”によるものだと分析されている。
眼帯をつけた、矮小なはずの人間の女に蹂躙され、何故か堪らなく愛しく感じてしまうという、マゾヒスティックな夢だ……何度か見た後は見なくなってしまったが、今でもあの未知なる興奮は忘れられないし、美貌を誇る(シャルティア基準)アインズを“男性である”という一点でもう、恋愛対象には見れなくなってしまっている。
調査の結果、夢に出てくるような女は少なくともナザリック近隣には居ないのが判明しており、アインズへの忠誠心も揺らがないことから放置されているが、シャルティア自身は己の変化をそう悪いものだとは受け取っておらず、それ故にアルシェにも特別な変化を期待している面はあった……アンデッドであるシャルティアにとって、変化や成長とは内面にしか起こらない焦がれなのだから。
アルベドも、親友となってからはシャルティアのそういった面を理解している為、しばらく悶々と悩み続けた果て、この一度の嘆願によるアインズからの不興と、今後のシャルティアの自身の恋への貢献を天秤にかけた結果、後者の方が利が大きいと判断したらしく「モモンガ様、申し訳ございません……」と小声でつぶやいて見せていた。
シャルティアのサポートの果て、プライベートでは真名で呼ぶのを許されるようになったのに、アルベドは味を占めてしまった感がある。
「やった♥ 大好きでありんす、アルベド♥」
「くっつかないで、私にそちらの趣味の無いわ」
こうして階層守護者二人からの提案もあり、アルシェは最初の決を翻しての生を賜ることになったが……それはつまるところ、シャルティアの玩具になるという意味でもあった。
※
「──くちゅっ……れるっ……れりゅっ♥ ふふふ、軽く口づけただけで何度も果てて、白目を剥くほど感じて見せるとは……良い、良い感度でありんすよ♥」
「はぁー……♥ はぁー……♥ あ、ありがとう、ございま……んひゅぅぅぅぅぅっ♥」
「追いキスで完全にアヘってしまって♥ ああ、楽しい、可愛い……お前は本当に、色好い反応を見せる奴隷でありんす……♥」
ちゅっ♥ ちゅっ♥ と口づけを落とされる度、口内を舌でじゅるじゅると舐めまわされる度、愛液を噴き出しながら感じて、アヘって、甘えてしまうアルシェ。
シャルティアの同性を相手にした性戯は、ほとんど性の知識がなかったアルシェにとっては麻薬も同然であり、調教は始まってまだ二日目にも関わらず、アルシェの胸にはシャルティアへの恋情が沸き上がってきてしまっていた。
勿論、己を捕えて屈辱の境遇に堕とした相手だというのも分かっているのだが、一度は「事実と直面した時の絶望を与えた後の苦痛なき死を与えよ」と言われたアルシェの助命の嘆願をしたのがシャルティアであり、また半森妖精のイミーナをシャルティア配下である“吸血鬼の花嫁”たちのレズ奴隷という形ではあるが生かしてくれている為、アルシェの好感度が最初から高かったのだ。
「(この方は、本当は心優しい吸血鬼なんじゃ……?)」
そんな風に思ってしまうと、元々シャルティアの整った容姿は性別を超えた怪しい魅力がある上に、かつてはストレス発散の為に“吸血鬼の花嫁”たちを殺害するような気性の激しさも、真正レズ化を経て女性に対する愛撫が本当に優しく心地よいものとなったことから、アルシェはもうシャルティアに心酔すらしつつあるのだった。
実際はシャルティアが根拠もない夢を理由に動いているなど、アルシェは知りようもない。しかし、アルシェの方からも感謝を告げるような濃厚な奉仕を受けると、これはこれで愛着を抱いてしまうのが今のシャルティアである。
「ふふふ……お口を開けるでありんす♥」
「は、はい……あぁ~ん……あっ♥ んくっ、こぷっ……ごきゅっ……♥」
「わらわの唾液は美味しいでありんすか? まるでミルクに飢えた子犬のような顔で舐め取って……♥」
「は、はい……とても、美味しい、ですぅ……♥ あぁ、好きぃ……♥」
アルシェの喉から、遂に漏れ落ちた好意の言葉。
元より美少女であるアルシェに上目遣いでこう囁かれて、ガチレズのシャルティアが興奮しない訳もない。
ぐっしょりと濡れた自身の秘所を、アルシェの桜色の唇に押し付けると、甘酸っぱい匂いの蜜が溢れ出すそこを奉仕させてみせる。
「しっかりと、お口だけでわらわを果てさせてみなんし♥ そうしたら……アルシェ、お前をわらわのお嫁さんの一人、いやさ正妻に迎えてやってもいいでありんすよぉ……♥」
「(シャルティア様のお嫁さん……♥ 奥さん、奥さんになりたい♥ この方と添い遂げたい♥)」
つぷっ……とアルシェの舌がシャルティアの秘所へと沈み込み、お尻をふりふりと淫らに揺らしながら、犬のように吸血鬼の女王の秘奥を舐めまわすアルシェ。
シャルティアは完全に自分に惚れこみ「しゅき♥ しゅき♥」と好意を隠そうともしないアルシェにたまらない愛着を感じる。
「(ああ、今以てアインズ様には偉大なる存在に仕える感銘と崇敬を抱いているでありんすが……こうやって性の対象として消費してきた乙女を愛でるようになってから、わらわの日々の潤いといったら素晴らしいものでありんす♥ 今や夢の“彼の御方”の正体はわかりんせんが……わらわは、間違いなく幸福でありんす♥ んっ、アルシェ……可愛い、可愛いでありんすよぉ……♥)」
ちなみに本来、シャルティアの廓言葉は単なる設定付けであり、中身はチンピラじみた醜悪なものだったのだが、今のカノジョは頭の中まで妖艶な美女のものとなっている。
そうやって艶っぽい仕草で以て喘いでいたシャルティアだが、やがてアルシェの頭を両の手で抱え込むと、小さく「んっ……♥」と喘いで少女の口内のとぷとぷと潮を注ぎ込む。
アルシェはこくんっ、こくんっと喉を鳴らしていとしい方の愛蜜を舐め取り、その眼には潤んだ涙が浮かんでいた。
「ふぅぅ……♥ アルシェ、ちゃんとごっくん出来て偉いでありんすよぉ……♥ 褒美をやりんしょう……永遠の命、人を超えた負の生命を……わっちの眷属として、久遠の時を奉仕する栄誉を賜るでありんす♥」
「あぁぁ……♥ シャルティア様ぁぁ……♥」
アルシェは両親の愚行のせいで人間を半分以上見限っており、未練のある相手は幼い二人の妹とフォーサイトの仲間たちしかいない。
フォーサイトの仲間たちは、イミーナは“吸血鬼の花嫁”たちの共有便所妻として疾うにアンデッド化しており、ヘッケランとロバーデイクも“生きてはいる”と聞いている。
その寛大な処置に、アルシェは完全に人間であり続けるこだわりを失っていた。シャルティアの屍蝋に似た匂いのする肌に顔を押し付け、甘えて首を差し出す姿は、どこからどう見てもトゥルーヴァンパイアのオンナのそれであった。
「くふっ……♥ 吸血鬼の前で静脈を差し出すのは、淫蕩な乙女が秘所をくぱぁぁっ……♥ と開いてみせるのと同様でありんすよ? アルシェのスケベ、淫乱、人間の裏切り者……♥」
「あぁぁぁ……♥ ごめんなさい、クーデリカ、ウレイリカ……♥ お姉ちゃん、もう人間でいられないのぉ♥ シャルティア様に心から惚れこんでしまったのぉ♥ シャルティア様の為なら、妹以外の人間ならいくらでも売りますぅぅぅっ♥」
「そうそう、わらわの嫁となるのだから、そういう下卑た一面の一つもなければいけないでありんすよ……♥ さあ、凶悪な吸血鬼として生まれ変わるでありんす♥ おんしの幸福を邪魔したすべてを、力で蹂躙する踏破者となれ……!」
ゆっくりとシャルティアの牙が、アルシェの中に沈み込んでいく。ぷつ、ぷつっと静脈に穴が開き、生命の元が抜け出していくのと逆に、不浄の生命の源となるものが注ぎ込まれていくのが分かる。
それまで自分が大切だと認識していた倫理や法理の類が、如何にも意味のないゴミへと変わっていく。心がどろどろと黒いものに染め変えられ、暗黒の中で虹色に輝く狂気の太陽のように、シャルティアへの愛情だけが輝いている。
「あぁぁぁ~……♥ お゛ぉぉぉ~……♥ ぎもぢ、いぃぃ……♥ に、人間やめながら、イクっ……いきゅぅぅぅぅっ……♥」
「あはぁっ♥ 血を吸われながら果てるとは、とんだ淫蕩でありんす♥ わらわ好みのスケベ嫁……永遠にわらわにだけ奉仕する、淫らな愛妻となりなんし♥」
「は、ひぃぃぃっ……♥ シャルティア様、ばんじゃいぃぃぃっ……♥」
秘所が弛緩して、しょろろろろ……と小水が漏れ落ちる。
解放の快楽に震えながら、笑みを浮かべるアルシェの目は鮮血の色に染まり、口元からは鋭い牙が覗いていた。
※
「あっ♥ あっ♥ 気持ちいい♥ お姉ちゃん、気持ちいいっ……♥」
「シャルティア様ぁ……お大事くちゅくちゅ、いいですぅぅ……♥」
アルシェが新たな生命を手にし、シャルティアの正妻として“吸血鬼の花嫁”ではなくトゥルーヴァンパイアに生まれ変わってから、二日が経った。
一日はシャルティアと溶け合うようにむつみ合うばかりだったアルシェだが、翌日にはシャルティアの許可をもらって自身の生家を襲撃し、両親を壁の染みに変えた後で妹たちをナザリックへと連れ帰ってきた。
シャルティアがアルシェを正妻に迎え入れたのは、完全にその場の思い付きであった為、指輪の類を用意していなかったのを彼の吸血鬼は気にしており、妻であり性奴隷としてアルシェは気を遣って妹たちを差し出したのだ。
「クーデリカをシャルティア様が、ウレイリカを私が……それぞれ同時に吸血して、婚姻の証としましょう♥」
「最愛の妹を捧げてくるとは、吸血鬼になって狂ってきたでありんすね、アルシェ♥ わらわ、そういうセンス大好物でありんす♥」
ちゅっ♥ ちゅっ♥ と幼い体に快楽を仕込まれたクーデリカとウレイリカがレズキスを交わしているのを契機に、幼い少女たちの首に吸血鬼の婦婦の牙が刺さる。
並のセックスなど相手にならない、負の生命として堕ちていく快楽。
失禁する二人が吸血鬼化していくのを見つめながら、シャルティアはこの二人が婚姻の証であり、そしてアルシェとの子供のような存在にもなることを微笑んで受け入れるのだった……。