小人収穫バイト (Pixiv Fanbox)
Content
「おっ、イオリくん、今から?」
「はい、これからラスまでです!」
「がんばれよー」
それに返事を返して、俺は更衣室の扉を潜った。俺はバスケの部活がない土日に、ちょっとしたバイトをしている。大体半日ぐらいだが、時給に換算すれば三千円以上になりめちゃくちゃ実入りがいい。月に三回も出られれば二、三万は稼げるので、部活で忙しい俺には非常にありがたいバイトだ。
「えーっと今日は……」
更衣室のロッカーに荷物をおいて、スマホの専用アプリで今日の依頼を見る。二件か。
「えーと一件が……男子高校生が50人、二十代男性が100人、両方50号か。結構多いなー」
特に二十代男性が多い。でもまあ人の集まるところをちゃんと探せばそこまでたいへんでもないか。
「よっと……」
着ていた服を脱いでバイトの制服であるライトブルーの競パンを取り出す。裾のある服だと色々壊したり、あと汚れたりするので、裸に近い方が何かと都合がいいらしい。右足から競パンを通していき、ぐっと引き上げる。そのあと中に手をいれて、チンポジを調整。俺ってでかいから位置取りが難しいんだよな。まあどうやっても、もっこりはしちゃうんだけど。
「っし。あとは……」
スマホは防水ケースにいれて、アームバンドで左の上腕に固定する。そんでもって『ケース』を持てば準備は完了だ。一応、洗面台の鏡の前でチェックする。身長が188センチあるので、少し遠くからじゃないと頭が映らなくなってしまう。
(……自分で言うのもなんだけど、いいカラダしてるよなあ……)
野球部やラグビー部みたいなバルクはないが、バスケだってフィジカルは重要だ。マークやスクリーンじゃガタイの良さが勝敗を左右するから、一応バスケ部では五本の指に入るぐらいには鍛えている。腕は細身のシャツが入らないぐらいには太いし、大胸筋も友人から「ヤベー、ムキムキじゃん!」と言われるぐらいにはある。空中で戦う体幹のために、腹筋はそこらの運動部にも負けないぐらいにぼこぼこと盛り上がっていて、ここは遊びでパンチを受けようが屁でもない自慢の場所だ。
「っ……とと」
軽くポーズを取っていたら先程押し込めたばかりのチンコがむくっと身動きを始めた。やばいやばい、まだ早すぎる。俺は思考を振り切って、仕事場へ向かう更衣室のドアへと歩く。
「じゃ、収穫始めますか!」
ドアを開くとまばゆい光が溢れてくる。その中に一歩踏み出す。ぐしゃ、と何かを踏んだようだがいつものことなので構わずドアを通り抜ける。目が慣れるまでしばらく待つ。
「……何回きてもすげーなあ……」
目の前に広がっていたのはまず青空だ。少しばかり雲が出ているが見渡す限り大体快晴。これで競パン一丁だから、また「なんで室内競技なのにそんなに焼けてんだよ」って言われるなあ。遠くには山も見える。そしてちょっと目線を下げると、ビルが立ち並んでいる。屋上には庭園があったりヘリポートがあったり、結構ビルによって違うんだこれが。さらに下を見ると片側二車線の道路があって、俺は左足で二車線、右足で二車線を使ってその道路に立っていた。足元から悲鳴が聞こえてくる。右足を動かすと、俺の足の半分もない白のワゴン車が出てきた。ぺちゃんこにつぶれてアスファルトに埋まっている。さっき踏んだのはこれだ。
「あーやっちゃったか」
まあよくあることなので、気を取り直して周りを見渡す。どっかの地方都市ってとこだろうか。大都市だと楽なんだけど、まあその辺は運だから仕方ない。ド田舎じゃないだけましだ。いつか人口五十人もいなさそうな村に出たときは本当にどうしようかと思った。
「さて……」
下を見ると、急に現れた俺を見て小人たちが逃げ惑っている。車はそこまで多くはないものの、俺が現れたパニックのせいかいろんなとこで事故っていて車で走れる感じではない。だから小人たちは車を捨てて逃げるわけだけれど、これがまた遅くて笑ってしまう。
「とりあえず、聞くこと聞くか」
ぐぐっと膝を曲げてゆっくりとしゃがみこむ。地面との距離が近くなると、クラクションや小人の悲鳴がよく聞こえるようになる。逃げ惑う小人たちが、俺を見上げながら必死に距離を取ろうとしている。俺がそんなに怖いんだ。ゾクゾクしちゃうな。
「よーし、ほらおとなしくしろー」
適当なスーツを着た男に手を伸ばして、上から親指と人差し指でつまみ上げる。男は必死にバタバタと手足を動かすが「暴れると落ちるぞー」というと弱々しく動きを止めた。そのまま左の手のひらにぽんと置く。お兄さんってとこか。50号だから小指ほどのサイズもない。ゆっくり手のひらを顔に近づけるとお兄さんが悲鳴をあげる。
「うあああああああ!!!」
「今日って平日? 祝日?」
「ああああああ!!」
あー、パニック状態だ。ちょっと聞きたいだけなのにこれなんだよな。悲鳴ばっかあげてるの見てるとイライラしてくる。
「あー……殺したりしないから黙れよ。てか殺されたくなかったら黙れ」
ちょっと苛立ちが出て声が低くなってしまう。お兄さんはびくっと大きく震えると、動きを止めて静かになった。そうそう最初からそうすりゃいいのにな。
「で、お兄さん。今日って平日? 祝日?」
改めて聞いてみるが、お兄さんはうごめくばかりだ。まあ何いってんだって感じだよな。もっかいゆっくり聞いてみる。
「あ、あっあっ、あの、へ、平日です」
「平日か。今何時?」
「ご、午後三時ぐらい、です」
「お、わかった。ありがとなー」
お兄さんを再びつまみ上げて地面に戻してやる。置くとその場に崩れてしまったが、俺が何もしないで見下ろしてるのを見ると、よろよろと震える足で逃げていった。昔はつまむ力加減がわかんなくて内臓潰したり腕折ったりしちゃったけど、今はもう慣れたもんだ。
(平日かー……)
なら駅がいいかな、と立ち上がる。大体のビルはせいぜい腰程度までしかないので、立てば街全体を見下ろせる。こういう街だと、駅は大体高い建物の近くにあるんだ。ぐるっと見回してそれっぽいのを見つけた。線路が通ってるから間違いない。
「そろそろ逃げたかー?」
といってもまだ五分ぐらいだ。足元からはさすがにいなくなったが、道路にはまだ車を乗り捨てて逃げている小人たちが大勢いる。というか、駅に向かってるのもいるのだろう。あんまり早すぎると集まりが悪いしなー。
「ま、ゆっくり行くか」
下を見ながら右足を前に踏み出す。車を何台も追い越して適当なとこに足を下ろす。下ろす先には二、三台の車があるが、このぐらいはしょうがない。足裏に触れた車が紙くずのように潰れて、舗装のアスファルトまで陥没する。小人の世界じゃ大きな揺れのようで、踏まなかった周りの車から警報装置の音が鳴っている。左足も車を何台か踏みながら前に出し、ゆっくりと駅へと歩いていく。
「んー……」
そうやってゆっくり歩いて横道に入って車の他にも塀やら標識やら踏みつぶしながら進むと、駅に着いた。駅ビルが隣接してるそこそこ大きな駅のようで、駅前のロータリーには逃げまどってる小人たちが近づく俺を見て叫び、蜘蛛の子を散らすように逃げまどっている。なんでか小人って駅に集まりたがるんだよな。
「さーてと」
またしゃがみこんで小人たちを検分する。今日必要なのは高校生と二十代男子で、オフィス街と高校は場所が違うけど、駅はどっちも使うからこういうとこは効率がいい。見た感じスーツも学ランもいるから、多分どっちも大丈夫だろう。ぐっと立ち上がると、駅とロータリーが俺の影で暗くなる。右足を持ち上げて、バス乗り場の屋根の上にかざす。バスより小人の方が小回り効くから逃げてくれるんだよな。
「ほーらどけどけ……足置くぞー」
ずん、と足を置くと、乗り場の屋根がつぶれて同時にレンガ風のブロックの鋪装が重みに耐えきれず砕け散る。なんか柔いものを踏んだ感触もあったから何人か踏んだかもしれない。こびりつくから嫌なんだよな。あと数歩近づかなきゃなー……と思ったところでプォンという警笛と共に駅から電車が飛び出した。
「おっと、待てって」
普通こんなパニックで発車するわけないから、運転手の独断だな。逃げなきゃ小人潰さずにすんだんだけど、まあ仕方ない。左足で駅前のパン屋を踏み潰し、右足を駅舎に突っ込む。あーいっぱい潰しちゃってんな。でもまあ、これで電車は捕まえたも同然だ。
「はーい、とまれー、っと」
ちょっと勢いをつけて線路に左足を踏み入れる。足裏に触れた電線は蜘蛛の糸みたいに引きちぎられて、勢いで鉄塔も傾いた。電車を支えるレールも俺の足には耐えられない。あっという間に歪んで下の砂利の中に埋まる。そして電線をぶっちぎったということは、電気で走る車はもう走れない。
(馬鹿だよなー……)
もう加速することもなく、ゆるゆると惰性で進む電車を見下ろしながら追いかける。くるぶしぐらいの高さしかない架線設備は足の甲に引っ掛かるそばから蹴飛ばし、鉄のレールもコンクリの枕木もまとめて踏み潰す。そうやってちょっと歩けば、あっという間に電車の最後尾にたどり着いた。俺が起こした揺れのせいか、最後部の車両は脱線してしまっている。
「にー、さん、しー……六両編成か」
最後尾の車両の横に右足を置いてみる。うーんこのサイズだと流石に電車の方が長い。三分の二ぐらいか。でも横幅は俺の足の方がでかい。高さも俺の足首に届くかってレベルで、まあ要するに簡単に一踏みにできるサイズだ。おっとこれ言っておかないとな。
「電車のなかにいるやつー。電車から出るなよー。外に出たやつから潰していくからなー」
こう言っとかないと小人が勝手に逃げて散らばるからな。まあそれでも出ようとするやつがいるからさっさと済ませるか。しゃがみこんで左手で最後尾の一車両を掴む。ちょっと車両が歪んで中の悲鳴が大きくなる。右手で五両目を押さえて連結部を引きちぎり、一車両を持ち上げた。ティッシュ箱みたいな軽さだから簡単に持てる。
「おーおー、いっぱい詰まってる」
目一杯乗っているのか、中はすし詰め状態だった。窓の向こうで小人たちが泣き喚いている。まあ小人から見れば今自分の乗ってる電車が片手で持ち上げられて、外を見れば窓いっぱいに広がる巨人の顔があるんだ。当たり前か。
「こんだけいれば足りるなー」
掴んだ車両を腕に抱えて、残りの車両も連結部を引きちぎりながら掴んで抱えていく。前腕に乗せて右手でバランスをとる。重ねたときに窓も相当割れたみたいだが、まあ大丈夫だろう。悲鳴がめっちゃ聞こえるし。
「おっと、ケースケース」
駅前に置いてきたケースを拾って、あとは選別するだけだ。広い場所の目星はさっき来るときにつけてきた。電車を抱えていると下が見にくいので、行きよりちょっと雑に道路を進む。車やらバスやらを潰しているのを足裏で感じる。時々小人らしき柔らかいものも踏んでしまうが、流石にもう少ない。だいぶ逃げたのだろう。
「よーし、ついた」
俺が目をつけていたのは近くにあった学校だった。学校のグラウンドはそこそこ広さがあって見通しがよく、回りに防球ネットや柵があるため小人が逃げにくくて使いやすいのだ。ま、それでも今の俺からしたら畳一畳よりちょっと広いぐらいなんだけど。
「んー……ああ、小学校か……」
膝よりちょっと高い防球ネットの遥か上から覗くと、校庭の縁には遊具がある。こういうのがあるのは小学校ぐらいだろう。右足をあげて防球ネットを跨ぎ、グラウンドに足を踏み入れる。土の地面はあっけなくひび割れ俺の足の形に陥没する。左足も同様に踏み入れしゃがみこみ、グラウンドの奥に抱えていた電車を一両ずつ掴んで平行に置いていく。前適当に転がしたら中で半分ぐらい死んでたことがあってあれは大変だった。ふと校舎の方に目を向ける。しゃがんだ俺の膝小僧ぐらいの高さしかないけれど、窓ガラスの向こうに小人たちがいるのが見えた。
「なんだ逃げてないのか」
ちょっと頭を傾けて覗くと、小人が弾けるように教室内で喚いている。声が高い。まだ小学生だもんな。微笑ましくて笑いが漏れる。
「邪魔になるから教室で大人しくしとけな」
笑いかけてやって、足元の電車を見下ろす。出てこないな、と思ってそういえば捕まえるときに出るなといったことを思い出した。
「よーし電車の中のやつ。出てきていいぞー」
しゃがんだままだとちょっと辛いので座り込んであぐらをかく。その衝撃で目の前の電車がぐらぐらと揺れた。校庭の半分が俺で、もう半分に電車。布団の上にあぐらをかいて、おもちゃの電車を転がしてるような感覚だ。しばらく待ったが出てくる気配がないので、一番手前の車両の屋根を軽く曲げた中指の背でゴンゴン、と叩く。悲鳴が聞こえた。大きく凹んだ屋根越しに忠告してやる。
「もし出てこなかったら、電車ごと潰してやるからな?」
すると慌てたように電車のドアが開いていく。ただ一部は俺が車体を歪ませたせいか開かないようだ。開いたドアから俺を見上げた小人が叫んでいる。一人、二人と小人が飛び降りていく。
「降りたらこっちへ来い。……逃げられるとか思ってないよな?」
ちょっと背中をかがめながら凄むと、小人たちはおとなしく胡坐をかいている俺の目の前に集まり始めた。男も女も子供から大人まで多種多様だ。集まった小人たちはもう叫び疲れたのか悲鳴を上げるものは多くなく、多くは小人同士抱き合って泣いていたり、絶望した顔で俺を見上げたりしている。
(あー、やばい、興奮してきた)
チンコに血が集まって、競パンのふくらみが中からの圧力でぐぐっと大きくなっていく。やばいやばい、まだ収穫終わってないんだから。ちょっと空を見上げて大きく息をし、気分を落ち着ける。とりあえず治まったが、この分だと早く済ませた方がいい。小人たちを見るともう大体は電車の外に出ているが、ごく一部が電車からおりたがらないようだ。
(はやくしろよ……)
少しイラついて目の前に集まった小人たちの上から手を伸ばし、その向こうの電車を掴みあげる。紙箱みたいに軽くて柔いからちょっと掴んだだけで車体が歪んでしまう。
「出てこないのは潰されてもいいってことか?」
電車を目の前に持ってきて中を覗く。七人ぐらいが振り落とされないようにか座席やつり革に必死で捕まっている。左手で電車を持ち直し、電車に指を突っ込むとアルミホイルみたいに簡単に穴が開いたので、そこからバキバキと屋根を剥がしていく。エアコンが入ってるからちょっと分厚いんだよな。屋根を剥がすと先程よりはっきり小人たちが見える。
(駆除だったらマジで潰してやってもいいんだけどな……)
中の小人を一人ずつつまみ上げて地面に下ろしていく。小人は反射的につり革や座席にしがみついていたが、俺の力に敵うわけない。地面に下ろすのも乱暴になったが、まあそこは早く出てこない方が悪い。空になった電車を両端から持って、他の電車の小人にも見えるように持ち上げる。そのまま電車を両端からメキメキと押し潰していく。俺の肩幅よりちょい短いサイズだった電車が、メロンぐらいの玉になる。それをさらにギチギチ潰して丸め、グレープフルーツサイズになった電車を他の電車の小人に見せびらかしてやる。
「ほーら、お前らもこうなるぞ?」
電車だった玉から手を離すと、地響きをあげてグラウンドが凹む。それでようやく残りの小人が電車から出てくる。大体が集まったところで残りの五両を小人たちを囲むように配置し直す。
「ようやく準備できたな」
あぐらをかく俺の前に大体千人ぐらいの小人が集まった。それでも脚を伸ばせば股の間に楽々収まり、なんなら腕でも囲えるだろう。千人集まってもそのぐらいなのだ。泣いてこちらを見上げる小人たちを見てくると興奮してくるが、まだ我慢だ。
「さて、じゃあ……」
人差し指で小人の集団を二分するように地面に線を引く。小人が避けられる速度でな。指は易々とグラウンドをえぐれるが、あまり深いとこのあと面倒なのであくまで浅くだ。悲鳴と共に散らばる小人たちを指で追い立て集め直して一つめの指示を出す。
「よーしじゃあ、女性と子供…中学生以下な。……は右に移動。それ以外は左に移動しろ」
小人は最初戸惑っていたがトントンと指を地面で叩いてやるとざわざわと小人が移動し始める。そのあと三十歳以上の男を右にやり、高校生と二十代の男以外は右にいかせる。そうわけると大体八対二ぐらいの人数になった。何をされるか戦々恐々な小人たちを見下ろしているとゾクゾクする。
「右にいる奴らはいらないから……出てっていいぞ」
右側の電車を持ち上げて、囲いを一部解いてやる。右側にいた小人たちは驚いたように俺を見たが、一人が恐る恐る囲いを抜けると、あとは雪崩れるように逃げていった。左にいる奴らはそれをうらやましそうに見ている。何人かどさくさに紛れて逃げようとしたが、そんなの上から見れば丸わかりで、目の前に左手をおろして壁を作ってやったらすぐにあきらめた。
「さて……とりあえず、高校生と二十代に分かれてもらおうかな」
電車をおろして囲いを戻す。そっからは十人ずつ並ばせて数を数える。
「えーっと高校生の方が……61。二十代が147か」
高校生は予備を含めて全部入れよう。二十代はそれでも余るな。隣においておいたケースを持ち上げる。工具箱ぐらいの大きさで、小人を500人まで納めることのできる収穫ケースだ。側面にある扉を開けると、そのまま入り口になる。それを小人たちの前に置く。
「じゃあ高校生、この中に入って」
だが小人たちは動こうとしない。まあ当たり前だろう。入ったイコール捕まるってことは小人でも想像できる。けど拒否できる立場じゃないってことをわかってないんだよな。
「そうだな……じゃあ最後に残った一人は、俺が遊んでやるよ。いい加減俺も我慢できなくてさ……」
そう言って腹の辺りをなで回す。わざとらしくぼこぼこに割れた腹筋をさすって舌なめずりをしてやると、小人たちが我先にとケースに走り出した。食われるとおもってんだろうな。七割ぐらいがケースになだれ込んだところで、最後尾にいた男をひょいと摘まみ上げる。
「よーしお前がビリだな」
「ああああああ! いやっ、やめろっ」
胴体を持ってつまみ上げた男は必死にじたばたと足掻いているが、俺からしたら無意味に手足を動かしているだけだ。目の高さまで持って行って、口を大きく開けてやる。
「あーん」
「ああああああ!」
男の悲鳴が一層大きくなる。あまりにも必死な姿にこらえきれなくなって噴き出してしまった。ぶわっとした息が小人にかかる。
「ははは、食うなんて言ってないじゃん。そうだな……」
涙でぐちゃぐちゃだが、よく見ると結構整った顔をしている。体も小人にしては大きいし、これなら本当に結構遊べそうだ。
「……あとで遊んでやるから、ちょっとここで待ってろな?」
摘まんだ小人をへそ辺りまでゆっくり下ろして、反対の手で競パンを開けると、興奮でちょっと大きくなったチンコが競パンの中にデロンと横たわっている。小人が下を見て静かになった。今でも小人からすればちょっとしたバスぐらいでかいもんな。へへ、完勃ちしたらこんなもんじゃねえからな。
「ちょっときついかもだけど、ま、スキマ見つけて頑張れ」
摘まんだ小人をチンコの上に下ろす。小人はずり落ちないように必死に俺のチンコにしがみついている。それを確認して俺は競パンをパチンと閉じた。チンコの上を小人が這っている感覚がする。
(あー……やばい勃っちまいそう……)
でも勃たせたらチンコと競パンの間で小人が圧死するので、チンコから気をそらして残りの小人に目を向ける。
「おっ。……逃げるってか?」
残った20代の小人たちは150人ほどだが、そのうちの数十人が逃げようと囲ってある電車と電車の間に向けて走っていた。小人らは必死なんだろうけど、俺からすれば遅すぎて笑ってしまう。ちょっと腕を伸ばして、先頭を逃げる小人の前に手を立ててやる。小人からすれば自分の身長よりでかい壁がいきなり現れたようなものだ。突然道を断たれた小人たちが俺の方を見上げてうろたえている。
「逃げたらダメだろ~」
逃げようとしていたのは……30人ぐらいか。なんだ、ちょうどいらないと思っていた数だ。残りはちょっと列を乱しながらも並んでいた場所に固まっている。とりあえずその30人を逃がさないように手で地面をえぐって小人を囲むように堀を作る。小人ぐらいの深さがあれば逃げられないだろう。
「お前らをどうするかはあとで決めるから」
絶叫し始めた小人たちを無視して、残った小人の方に顔を向ける。
「お前たちはえらいなー。逃げようとしなかったもんな」
ケースの扉をいったん閉じて開きなおす。こうすると中が仕切られて小人が混ざらなくなる。こんこん、とケースの縁をたたいた。
「そこまでえらいなら、自分でここに入れるな?」
横で絶望してる30人がいるからだろう。小人たちは特にためらいもせずにケースの中へと入っていった。最後の一人が入ったのを確認してケースを閉じる。
「よっし」
これで収穫は完了だ。グラウンドに残っているのは30人の小人の他に電車が五両。そのうちの一両を掴みあげて、横にある校舎を覗き込む。言われた通り静かにしていたようだが俺が覗き込むとまた悲鳴が上がった。
「電車、置いていくからあとで遊んでやってな?」
そういって教室の窓の前で電車をゆらゆらと動かす。子供って電車好きだもんな。車両をグラウンドに置きなおしてケースを持って立ち上がると、小人たちの塊がとても小さく見える。多分ひと踏みで全部潰せるな。
「……さて、じゃあ逃げた小人への罰は……」
軽く右足を上げてゆっくりと小人たちの上に持っていく。校舎ぐらいの高さにある俺の足裏を見て、小人たちはどう思うのだろう。車も人もちょこちょこ踏みつぶしていたからもしかしてそれがくっついてるかもしれないな。遠いから悲鳴はほとんど聞こえないけど、絶望はしているだろう。足をゆっくりゆっくりと小人たちへ近づけていく。そして小人に触れるか触れないかまで足を近づけたところで、足を横にずらして小人の横に置いた。ちょっと強く置いたものだから真横の小人が一部吹っ飛んでいる。俺はそれを遥か高いところから見下ろした。
「踏みつぶしてやってもいいんだけどな……お前らラッキーだな……『収穫側』で」
また必要になるかもしれないから小人はなるべく取っておくのがルールだ。それらの小人を放置して俺は防球ネットをもう一度またぎ、小学校を後にした。
***
「ケースを入れて……と」
更衣室にある宅配ボックスのような場所に収穫ケースを入れて、番号を入れて蓋を閉じる。これで収穫の仕事は完了だ。スマホから完了の連絡をして、あとは向こうで小人の数や質をチェックしてバイト代が振り込まれる。
「さーて次……の前に」
自分の競パンを見下ろすと、生地をもっこりと押し上げるふくらみがそこにある。入れたときよりでかくなってるな、これ。中からもぞもぞと動く感触はしない。
「生きてるかー……っと」
競パンの中をまさぐって小人を摘まみだす。ぐったりとしてはいるが生きてはいるようだ。やっぱ若い小人は元気だな。
「家帰ったら遊んでやるからさ、ちょっとここにいてくれ」
そう言ってエナメルバッグのジッパーを開け、中のタオルに小人を挟む。これで帰るまでは持つだろ。ぐるぐると腕を回して気合を入れる。
「さてじゃあ、駆除いくかあ……」
今日のもう一件の仕事は100号小人の駆除だ。収穫に比べると実入りは少ないが、割と好き勝手出来る分、おれはこっちの方が好きだ。早くも股間にドクドクと血が集まっている。
「今日は何回できっかなー……」
そんなちょっとした期待を持ちながら俺は更衣室のドアを開けた。
この続きの”駆除”を「小人駆除バイト」としてFANBOXに支援プラン以上限定で投稿しています。(現在はアーカイブプランまたはCi-enで閲覧できます。)雑居ビル蹴り倒したり四つん這いになってビル片手で上からつぶしたり車をまとめて握りつぶしたり電車と自分のブツ比べたり高層ビルに股間擦り付けたり電○○をぐっちゃぐちゃにしてオ○ホ代わりにしたり……って感じです。
以下一部抜粋
「……さっきよりでかい街、かな?」
首をかしげたのは、確かに収穫の時の街より発展している感じはするが、遠目に見る感じビルの高さが膝ぐらいのものが多いからだ。まあ、俺のサイズが実質二倍になっているから仕方ないけど。下を見ると俺の両足が雑居ビルを数棟踏み潰していて、薙ぎ倒した分も含めると一帯が瓦礫の山になっている。でもまあ、こんなのはたいした被害じゃない。
…………
ちょっと屈んで白いセダンを摘まみ上げる。真ん中部分を摘まんだだけで凹んだのが分かったが、なんとか潰さず持ち上げられた。ほんと柔いんだよな100号の車って。
「ん~……見えるか……?」
小人がいるかなと思ったのだがガラスがひび割れていて中がわからない。
「じゃあいいか」
…………
「お」
はは、ビルなら大丈夫とか思ってんのかな。小人が逃げ込んだビルはちょっと手を伸ばせば届きそうな距離だ。七階建てぐらいの高さだがそれでもしゃがんだ俺が楽々見下ろす高さにある。多分膝小僧より低いんじゃないかな。
「よーし……」
道路の車を手で払い、そのビルの前に両手をつく。膝をついて肘を曲げ地面すれすれまで顔を近づけてビルの方を向いた。
…………
その駅ビルも横には長いが高さは遠目に見る感じ俺の腰ぐらいだ。その手前には駅ビルから伸びるようにホームの屋根がある。線路には電車もいるようだが、俺が色々踏み潰したから動けやしないだろう。
「さーて……どんだけいるか……」
ホームの前にしゃがむと、ホームから溢れた小人たちが線路をちょこちょこ動いているのが見える。ホームと屋根の間に人差し指を入れ、摘まんでその薄い屋根をべきべきと軽く剥がしていく。屋根を投げ捨てれば、ホームにぎゅうぎゅう詰めになっている小人たちがいた。
…………
目の前にある電車のまだきれいなやつを一両、潰さないように引きちぎって持ち上げて、そのまま立ち上がる。片手で簡単に掴める電車は、俺の手で半分ほどが隠れてしまっている。はみ出した両端の車体の窓からは逃げようとしたのか小人の腕や顔が飛び出しており、中は小人でぎっちぎちだった。
「どーかなー……」
反対の手で競パンに指をかけると、勃ちあがったチンコがぶるん!と飛び出してくる。まだ七割勃ちぐらいだが、この状態でも部の誰よりもでかい。二、三度大きく揺れて水平になったチンコに、手に持った電車を横から当ててみる。あー……
…………
「小人駆除バイト」はこちら!
fanbox post: creator/41377564/post/2509646