イラストメイキング① (Pixiv Fanbox)
Content
①世界観妄想
【SCPっぽい世界観で主人公が学生のちょっと怖いゲームがやりたい】
という欲をイラストにしようと思いました。
主人公が昼間は学生生活・夜はおかしくなった街や施設を探索する、SCP版ペルソナっぽいイメージです。
学生ならやっぱり舞台は学校だな、と思い、画像検索で夜の学校の画像を探します。
暗い廊下の奥に何か潜んでいたり、
階段がねじ曲がっていたり、
床が途中から肉っぽい材質に変化したり、
怖いけどゲームとしてはワクワクしそうな要素をひたすら妄想しました。
②背景ラフ
探した廊下の画像を参考に、Blenderで背景を起こしていきました。
私の場合、キャラから描き始めると大体失敗する(自分の中にある引き出しが乏しくて良いラフとかデザインが出せない)ので、先に背景をしっかり固めようと思いました。
3Dだとカメラや光源の位置を手軽に変えられるので好きな構図を探りやすいです。
非常灯が暗い廊下にぼんやり浮かんでいるのが怖くて好きなので、ここも集めた資料と見比べながらそれっぽくなるように作りました。
そんなこんなで、背景の3Dラフができました。
③キャラのラフ
次にクリップスタジオでの作業です。
Blenderで作った背景ラフの上から、ざっくりキャラとUIを描き入れてみます。
手前に主人公、その奥に仲間のキャラがいるという想定です。
画面のレイアウトやUIですが、参考にしているのはバイオハザードシリーズやニーアオートマタ、モンハン、ゼルダ、ホライゾン、フロムゲーなどです。
ホラーゲームは主人公が画面に近いことが多いので、このラフでも主人公の画面を占める割合が大きくなるようにしています。
④背景の作りこみ
全体のラフが決まったので、再びBlenderに戻ります。
ここからは背景を作りこんでいく作業です。
学校にありそうな掲示物を配置したり、壁や床などのテクスチャを細かく調整したりしました。
廊下の先に机や椅子を浮かべてみました。Controlというゲームを参考にしています。
「この先進んだらやばそう」とキャラを動かす手がちょっと止まったらいいなと。
この後も細部に手を加えていくのですが、雰囲気はこれでほぼ完成です。
⑤キャラデザ
一番苦手なやつです。
苦手すぎてこれまでずっとオリジナルのキャラデザを避けてきたのですが、今回は背景に合うデザインを作ろうという意識で挑戦してみました。
キャラ→背景ではなく背景→キャラという順序です。
この背景の雰囲気に合うシルエット・色を探りながら描いていきました。
最初は単純に好みでツインテールのキャラにしていましたが、なんとなく主人公っぽさが出ていないのと画面とのバランスが悪いような気がしたので…
髪を黒くして、没個性的な見た目にしました。流石に特徴が無さすぎたのでリボンをつけてみています。
アークナイツのキャラクターのように、細見のキャラクターがごついジャケットや装備を着込んでいるのが好きなので、そのイメージを中心に服装を考えてみました。
ラフでは仲間の人間キャラがもう一人いる予定でしたが、孤独感が薄れそうだったのでドローンに変更しました。
⑥小物制作
ゲームであれば、主人公の装備や連れているドローンのパーツを自由に変更できたり、それがムービーシーンに反映されていたりしたら嬉しいですよね。
ということで、主人公の背負っているバッグやドローンも3Dで制作することにしました。そうすれば他のイラストでも使えるし、実際にイラスト内で装備品切り替えみたいな遊びができるかも、という狙いがあります。(あと単純に自分では上手く描けない確信があったので)
これはFluentというアドオンで試しに作ってみています。
穴をあけたり切り込みを入れたり、自分でやるには少し煩わしい作業を補助してくれるアドオンです。
メタルギアソリッドなどを参考にしました。
ドローンは鳥居+クラゲのニュアンスでデザインしました。
ゆらゆらと主人公の近くを漂いながら、敵の接近を教えてくれたり護ってくれたりする感じのやつです。
鳥居の塗装剥がれ感を出すマテリアルは以下の動画を参考にしました。
(https://www.youtube.com/watch?v=N7R9rg4j8XY)
作成した3D画像を合わせて、ほぼイメージが固まりました。
⑦ゲーム感を出す
最後に、画面のゲームっぽさを上げていく作業です。
ドットやローポリの画面が好きなので、そういう処理を足していきます。
流れは
1.クリスタで背景・キャラ・UIをそれぞれ別々の画像として描きだす
2.それぞれに別の強さでドット調の処理をかける
3.全てを合成する
という感じです。
クリスタのモザイクフィルターではあまり好みの感じにならなかったので、Blenderのコンポジット機能を使いました。
背景・キャラ・UIの粗さをそれぞれ調整できるコンポジットノードを組みました。
⑧完成
これにて完成です!
こうしてみると時間のかかる面倒な工程ばかりに見えますが、
冒頭に書いた「こういうゲームがやりたい」を常に念頭に置いていたので、それがモチベを高めてくれたように思います。
以上です。
ここまで見ていただきありがとうございました!