自分自身がチョコになることだ。 (Pixiv Fanbox)
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平素は格別のご厚誼を賜り厚く御礼申し上げます。
バレンタインデー。
例年通り荒稼ぎを終え、ダメ押しとばかりに、メ〇カリにあるものを出品する少女がいた。
どこのだれかもわからない謎の出品。
誰にも落札されるわけがない。
ほんの気まぐれ、戯れのつもりだった。
突如現れたのは以前マッサージを受けたメイドさん。
あれよあれよという間に準備がととのってしまった・・・
が、しかし。金銭契約は神でも曲げることのできない掟。
少女には少女の矜持がある!
「この御金せびり、お金に関して嘘はつかない! 存分に味わいなさい!」
「じゃあ遠慮なくいただきまーす♡」
メイドさんAに拘束された体に、メイドさんBの舌がせまる。
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ。
「・・・っ、あははー! 大人のお姉さんが夢中になって舐めてる! どーお? おいしい~?」
少女の挑発の言葉に返事はなく、ただひたすらチョコをいただく音だけが響く。
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ。
「・・・・・・! ・・・・・・・・・っ!!」
「あらら、静かになっちゃいました」
「ふふふ、すっごくおいしいですよ♡ 存分に味わわなきゃ」
――30分後。
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ・・・
「・・・・・・ッ!!!! も、もういい加減にやめろバカー!!!」
「あらダメですよ。あれほどの対価を支払ったんですもの」
「しっかりじっくりたっぷりねっとり味わわないとねー♡」
「・・・ううう~~~!! ふぐうううう~~~~っ!!!」
威嚇のようなうなり声をあげさせるのは、怒りか後悔かあるいは他の何かか。
部屋の中にはもうしばらく少女の言葉にならない叫び声が響くのだった。
それではまたお会いできる日までごきげんよう。