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「おい由香!!帰ったぞ!!」

「は、はい!!」

俺は待ってましたとばかりに玄関に向かい、帰宅した雄大先輩を迎えた。

「おい、帰宅時間近くになったら玄関でずっと待機してろって言っただろ」

「すみません…」

「チッ、ほんと使えねぇ女だな」

雄大先輩は俺に鞄を押し付けると、そのまま不機嫌そうに俺にわざと肩をぶつけながら横を通っていった。


か、かっこ良い…


そんな明らかに不快なことをされたのにも関わらず、俺は興奮でドキドキしてしまっていた。


そもそも俺は『由香』と言う名前でも、雄大先輩の奥さんでも女でもない。

それでも雄大先輩は俺のことを奥さんである『由香』と認識している。


洗脳アプリを手に入れたのは偶然だった。

酒を飲みながら何か面白いソシャゲが無いか検索していると、怪しげなバナー広告を見つけたのだ。

相手の認識を2時間だけ変えることができるアプリ。

広告にはそう書いてあった。

普段ならそんなアプリを入れることは絶対にしないのだが、酔っていたこともあり面白半分で入れてしまったのだ。

アプリの説明は簡単で、相手の写真と名前と生年月日を入力し、空欄に思いこませたいことを自由に記載すれば良いのだ。

最初は信じていなかったが、試しに飲み屋で友人に使ってみて驚いた。

『俺のことを愛してしまう』

そう記載て確定した瞬間、目の前の友人は急に机の下で足を絡ませてきたのだ。

そして俺のことを熱く見ながら、『可愛い』『好き』と何度も言ってきた。

人目も憚らずキスをしてきそうになったり、部屋に来たがったりと大変だったが、その効果はぴったり2時間で切れたのだ。

その出来事からこのアプリが本物だと知った俺は、時々これを使って色々と楽しんでいた。

そんな時だ。

高校の同級生である由香から相談を受けたのは。

高校の先輩である雄大先輩と由香は結婚していたため、勿論雄大先輩のことは俺も知っていた。

と言うより、俺は一方的に雄大先輩のファンだった。

野球部で男らしく、身体も大きく逞しい雄大先輩。

アイドルのような典型的なイケメン顔とかではないが、色黒の肌に俳優のようにシュッとした目元がめちゃくちゃかっこ良かったのだ。

由香と雄大先輩が付き合い始めた時は嫉妬で由香を嫌いになりかけたが、他のよく分からない女に取られるよりは由香の方が良いと無理やり自分を納得させたのが懐かしい。

そんな由香からの相談内容は、想像の斜め上を行くものだった。


『旦那のモラハラが酷い』


開口一番にそう言った由香。

聞くところによると、結婚当初は優しかった雄大先輩だが、年月が経ち徐々に営業部の主任として責任が増えていくと、そのストレスと由香にぶつけるようになってきたらしい。

分かりやすい暴力を振るう訳ではないが、暴言を吐かれ玩具のように扱われていると言うのだ。

暴言は分かるが、玩具のように扱われると言うのがなんなのか分からなかったため聞くと、最初は答えてくれなかった。

しかし酒が進み、由香が酔って少しずつ話してくれた内容は、俺にとっては涎が出る程羨ましい内容だったのだ。

正直高校の頃の先輩は由香にべた惚れだったし、あの男らしく優しかった先輩がそんなことをするなんて考えられなかったが、もし本当なら由香には申し訳ないが相当に興奮するシチュだった。

子供がいる訳ではないのだからそんなに嫌なら離婚をすればと言ってみたが、情もあるしなかなか踏ん切りが付かないらしい。


だから決めたのだ。

由香と入れ替わろうと。

2時間だけだが、聞いてる話だとそれで充分楽しめるだろう。

本当なら先輩を俺のことが好きだと洗脳したいところだが、実際起こったことに対しての記憶は消えないため、もし俺だと認識した状態で行為に及ぶと、終わった後の先輩との関係性や処理が面倒だ。


そんな訳で俺は、雄大先輩の認識をアプリでこう変えた。

俺を『由香』と思い込むように。

そしてその間由香も洗脳し、二階の部屋で時間まで隠れて過ごして貰うことにしていた。

俺を由香と認識して起こる行為なら覚えていても何も問題ない。


そして冒頭に戻る。


由香の言った通り雄大先輩の口調は荒く、俺の知っている雄大先輩とは別人のようだった。

だけど大人になった雄大先輩は相変わらず俺好みでかっこ良く、更に20代後半の大人の色気を纏っていて、仕事終わりのスーツ姿が異様な程エロかった。

「由香!!来い!!」

「はい!!」

由香が話してくれた玩具扱いを今からされる。

そう思って返事をしたら、思った以上に嬉しそうな声になってしまった。

呼ばれたリビングに向かうと、雄大先輩は上着を脱ぎ、ワイシャツのボタンを外してネクタイをずらしたラフな格好で、ソファーに足を伸ばして横になっていた。

その姿が色っぽくてかっこ良くて、そして何より伸ばされた黒いソックスを履いた足がエロい。

「おい、足。マッサージしろ」

「!!!!」

きたーーっ!!

「わ、分かりました」

由香が言っていたことは本当だったとここで確信した。

由香は毎日雄大先輩が帰ってくると、足をマッサージさせるらしい。

しかも手ではなく顔を使ってやれと。

仕事終わりの雄大先輩の足は臭く、顔でそんなことするなんて嫌だけど、断ると物に当たられるから仕方なく従うしかないと言っていた。

先輩曰く、臭い足こそ一日身を粉にして働いてきた男の証らしく、それを分からせるための行為らしい。

プライドの高い由香からすれば、そんな行為は屈辱で不快で泣きたくなる程辛いのだろう。

だけど俺は違う。

ずっとずっと憧れていた雄大先輩の足。

そんな足を顔で感じられるなんてご褒美でしかないし、そんなことをさせる雄大先輩の性格まで含めてツボだ。

俺は突き出された先輩の足の前に正座し、その黒い大きな足裏をじっと見つめる。

革靴で蒸れたであろう見るからに湿って臭そうな足。

黒いソックスは摩擦で白く足型に浮き上がり、足汗が染み込んで随所が濃い黒となってそれを縁取っていた。


たまんねぇ!!


もう我慢できず、俺は先輩のその並んだ両足裏に顔を思い切り押し付けた。





続きは3月11日に他プランでも公開予定

現在タバコプランにて先行公開中

全文約7700文字

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