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※アンケートリクエスト作品



「サンタへの手紙?」

「そうそう。ここの協会なんだけど、毎年サンタへの手紙を受付してるらしいのよ」

妹の咲に連れられて来た、町外れにある協会。

咲の言うように、確かにクリスマス仕様のポストが協会の入り口に設置してあった。

「へぇ…書いたら協会の人がプレゼントでもくれんのか?」

存在しないサンタに手紙など届けるのは不可能だし、手紙を集めたところでどうするのだろうと疑問が浮かぶ。

「夢がないなぁ。サンタに届けてくれるって言うんだからそれで良いじゃない」

「けど子供はプレゼント欲しがるだろ?折角書いたのにプレゼントが届かなかったら悲しむじゃん」

「そんなの親が手紙を見て当日用意してあげれば良いでしょ。手紙には子供も正直に欲しいものを書くだろうし」

「あぁなるほどな。親ってのも大変だなぁ」

子供も夢を持てるし、親としてはプレゼント選びの参考になるって訳か。

上手くできてるな。

「折角だし私達も書こうよ」

「はぁ?なんでだよ」

「お兄ちゃん大学受験でしょ。合格を祈願とかすれば良いじゃん」

「それは神社にすることだろ。サンタに頼んでどうすんだよ…」

「まぁまぁ」

咲に引かれてポストの方へと行くと、そこにはテーブルと厚紙が用意してあった。

どうやらここでも手紙を書けるらしい。

「1枚100円…はっ!?たっか!!厚紙1枚100円ってぼったくりも良いとこだろ!」

テーブルの上には貯金箱が置いてあり、そこに赤い文字でデカデカと書いてあった。

「いちいちうるさいなぁ…協会だって経営大変なんでしょ。はい、200円よろしく」

「俺が出すのかよ!」

「中学生の私に出せって言うの!?信じられない」

「いや、そもそも手紙なんて書かなきゃ良い話で…」

こんな子供向けのものにいちいち乗っかる必要はない。

「それがさ、こんなんだけど結構ご利益あるみたいなのよ。去年友達がここで手紙を出したら叶ったって言ってたの」

「だから神社かって…ちなみに何て書いたんだよ」

「お金が欲しいですって」

「夢ねぇな…」

そりゃ物より現金の方が良いけどよ。

「そしたら買ってた宝くじが当たったんだって。10万円」

「いやそりゃ凄いけど、たまたまだろ」

「当たった事実は変わらないでしょ」

「はぁ」

妹に圧されるように仕方なく貯金箱へと200円を入れた。

そしてテーブルにあったペンを手に持つと、何を書こうかと考える。


サンタへの手紙ねぇ…


この年になると思い浮かぶサンタ像は、サンタの格好をしてケーキを売るミニスカのお姉さんの姿だった。

赤い服に黒いブーツ、そして手に白い手袋を嵌めたサンタ姿の女。

あぁいう格好をしてる人達はそれなりに見た目が良い人が多い印象で、手袋フェチの俺からしたらとても眼福な光景だ。

正直サンタに何かプレゼントを貰うくらいなら、あのサンタコスの人たちとエロいことがしたい。

「何書こうかなぁ…」

隣で妹も書く内容を迷っている様子だった。

どうせ茶番なのだから何を書いても良いのだが、折角なら協会の奴らを驚かせてやろうか。


金払ってんだから下ネタも受け入れてくれるだろう。


「よし」

俺はそう決めると、サラサラと紙へと欲望を書いていった。


『サンタのお姉さんの真っ白な手袋を思う存分満喫したい(性的な意味で)』


これで良し。

隣でまだ書いている妹に内容を見られないようにしながら、俺はその書いた紙をそっとポストに入れた。


子ども達の手紙に混じってあの手紙を見たら、協会の人達ビックリするだろうなぁ。

そんな姿を思い浮かべてちょっと悪い笑みを浮かべてしまう。

「何ニヤニヤしてんの?気持ち悪い…」

それを見られて妹に暴言を吐かれた。

「うっせぇなぁ。お前何書いたんだよ」

「私?結局『お金』って書いた」

「おい」

「だって思ったより浮かばなかったんだもん。良いじゃない。ほら、さっさとお祈りして帰ろ。宝くじ買って帰らないといけないし」

「へいへい」

妹に流されながら俺らはお祈りを済ませると、帰りに宝くじを1枚だけ買って家へと帰った。



■■■■■■■■■


12月24日の夜。


今年はイブが金曜のお陰で明日は休みだ。

明日は咲とケーキを買いに行ったあと、家でゆっくり家族でクリスマスを祝う予定だった。

「寝よ」

一通りソシャゲの日課を終わらせ24時を過ぎた頃、すっかり手紙のことなど忘れていた俺は、そのままベッドへと入って眠りについた。


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「……君」

夢の中で名前を呼ばれる。

知っている声ではないが、若い女の声だ。

「涼真君」

「…んんっ…」


あれ?なんかほんとに聞こえてる…?


その声で起きてしまい、少しだけ目を開け、声のしたベッドの隣に顔を向けた。

そこには赤いコートに赤いミニスカート、そして黒いブーツを履いた若い女が、白い手袋を嵌めた手をこちらに向けて振っている。

「やっほぉ。メリークリスマス」

「…………え!?」

そこで覚醒する。


誰こいつ!?!?


「どろぼっっんんっ!!!!???」


家にいる誰かを呼ぼうと声を上げようとした瞬間、人間業とは思えないもの凄い速度で俺に覆い被さり、体を身体で拘束してその手で俺の口を覆った。

サテンの白い手袋を寄れなくピッチリに嵌めた手で口を覆われ、こんな状況なのにほんの少しだけドキッとしてしまう。

「シーーッ!みんなが起きちゃうから静かにね」

そいつは自分の顔の前でその白い指を立て、子供にでも言い聞かすかのように言った。

手袋越しにそいつの手の弾力と温度を顔に感じながら、慣れてきた目でそいつの顔を改めて見る。

赤いサンタのような帽子を被っているが、茶色い前髪が少しだけそこからはみ出ており、その下には20代半ば程の綺麗な女の顔があった。

俺の身体に乗って胸が俺の身体に当たっているのを考えると、赤い衣装のような服で正確には分からないが、背が高く結構胸が大きめのようだ。

イメージとしてはミス〇〇大の学生が、ケーキ売りのバイトをしているような、そんな感じだった。

「んんっ!!んんっ!!」

お前はなんなんだと叫ぶが、その手汗でほんの少し蒸れたサテンの白手袋の手で塞がれていて声にならない。

「ん?私?私はサンタクロースだよ」

しかしそいつはなぜか俺の言ってることを理解して、その俺の問いへと答えた。


てかサンタクロースって…


確かに格好だけはサンタの服装だが、サンタはおじいさんのイメージだったため、こいつが言うには無理がある気がした。

っていうかサンタなんていねぇ。

「んんんっ!!(ふざけるな!!)」

「いやぶざけてる訳じゃないんだけど…」

言葉になっていない声を正確に聞き取るサンタと名乗る謎の女。


え、何こいつ…


「何こいつって…だからサンタだって言ってるでしょ?」

「んんん!?!?」

今度は声に出す前に思考を読まれて返事をされる。


超能力か!?


「超能力って訳じゃないけど。ほら、私サンタだし。思考読めた方が本当に欲しい物が分かるじゃん」

再び思考に対して返事をされる。


嘘だろ…!?

まじでこいつサンタなのか!?


正直信じがたい話だが、思考を読めるのは本当のようで、俺を見て笑顔でウンウンと頷いている。

「理解してくれた?」

そうサンタ(仮)に言われ、俺は口を塞がれたままコクンと頷いた。

「今日は涼真君にプレゼントを渡しに来ただけだから。今から口から手を離すけど叫ばないでよね」

そう言いながら俺から口を離すと、そのまま叫ばなかった俺を見て少し安堵したようだった。

そして俺の身体に覆い被さるようにして拘束していたのも止め、ベッドの隣へと立って俺を見る。

逃げてもあのスピードじゃこいつならすぐ捕まえてくるだろうし、叫んでもさっきのようにされるのがオチ。

そもそも思考を読めるなら不意をつくことは不可能だろう。

俺は色々と諦めてベッドから起き上がると、その自称サンタに向き合うようにベッドへと座った。

「って、お前土足じゃねぇか!部屋汚れる!」

ブーツで部屋に上がっているのが目につき言うと、一瞬驚いた顔をしたあと苦笑された。

「真っ先に気になるのはそこなのね…安心して。足は地面についてるように見えるけど、ほんの少しだけ浮いてるから、床は綺麗なままよ」

「ドラ○もんかよ」

そのシステムに思わず突っ込むと、サンタは顔に「?」を浮かべていた。

「あぁもう良い。忘れてくれ」

伝わらない例えツッコミ程恥ずかしいものはない。

「涼真君は変わってるんだね」

「変質者のお前が言うな」

夜中に人の部屋に勝手に入ってくるような奴には言われたくなかった。

「だからサンタだって…あぁもう良いよこのやり取り…さっさとプレゼントの話に移ろ」

サンタは呆れるように言ってため息をつく。

「プレゼントって何だよ。もう玩具貰うような年じゃねぇぞ」

「まぁそうよね。手紙に欲しい物は書いてあったし知ってるよ」

「手紙…なんのことだ?」

すっかり妹と行った協会のことを忘れていた俺は、素でそう答えた。

「これのことよ」

そんな俺に再び呆れながら、サンタはポケットから一枚の紙を取り出して俺に見せつけてくる。

「それって…」

それは協会で俺が書いたサンタへの手紙だった。

「うわっ!!返せ!」


なんでこいつが持ってんだよ!!


俺はその紙をサンタから奪うと、そのままクシャクシャにして投げ捨てる。

「いや、サンタに送った手紙をサンタが持ってて何が悪いのよ。ってか捨てるって酷くない?」

そう言いながらサンタは俺が投げ捨てた紙に手を向けた。

すると不思議なことに、その手紙はそいつの手に引き寄せられるように宙を浮いて移動する。

そしてそいつの手には皺一つない綺麗な状態の俺の書いた手紙が戻った。


え、まじ?


あまりの不思議な光景に思わず呆然とする。


ほんとにこいつがサンタ!?


そこで初めてこいつが本物だと理解できた。

「分かってくれて嬉しいよ」

おれの思考を読んだサンタがそう答えると、俺は急に恥ずかしくなった。

それも当然。

その手紙にはほんとにサンタに届くとは思わず、俺の欲望を書いたのだから。

「涼真君は私のこの手袋の手を堪能したいんでしょ?」

そんなこと気にする様子もなく、サンタはズケズケと俺の願望を声に出して言ってしまった。


死にたい…


「そんな恥じなくても良いって。まぁ私も見た時はビックリしたけど」

傷口に塩を塗るようなことを言うサンタだが、俺は羞恥で目を合わせることができなかった。

「それじゃ早速始めよっか」

「え…?」

「ん?堪能したいんでしょ?私はサンタだし、ちゃんとプレゼントは渡すよ」

そう言って俺の方へと手を伸ばしてくる。

その純白なサテンの白手袋を嵌めた手を…

「ちょ、ちょっと待った!」

「え?」

突然の行動に俺は思わず止めると、サンタは意味が分からないと言う顔をしていた。

「お前…今から何する気だ?」

「涼真君の望んでることよ?」

望んでること。

その手袋を堪能したいと確かに書いたが、具体的なことは何も書いていない。

本当に分かってやってるのか怪しいところだ。

「ほんとにその願望を理解してんのか!?」

「えぇ勿論。君の思考も読んでるし、間違いはないよ」

確かに思考を読んでいるなら間違えるはずはない。

しかしいきなり言われてもどうして良いかが分からなかった。

「ほ、ほんとにするのか…?」

「勿論。ほら、早くしましょ」

淡々と言うそいつに少し驚きながらも、手袋の裾を引っ張って指に嵌め直している挑発的な動きに目を奪われてしまう。

「いや、でも、え、まじで?」

「逆にしたくないの?せっかく私が付き合うって言ってるのにさ」

「いや、その、それは…」

したくない訳ではない。

むしろ先程からワキワキと動かしているこいつの指を見る度に、そのいやらしさにドキドキしてしまっていた。

手首がキュッと手袋で締まり、指の長い綺麗が手がとても映えている。


これからこれを堪能できんの?俺。


「そうよ。ってかこっちも時間に限りがあるから、さっさと始めさせてもらうね」

俺の思考に返事をしながら、サンタは俺の方へと手を向けて指をクニクニと動かした。

「え?うわっ!!」

すると、俺の着ていた衣服が勝手に動き、俺の身体から脱げていったのだ。

「なんだよこれっ!」

俺がその衣服を押さえようとするが、身体は何かに押さえつけられているように動かず、服どころか下着まで脱げていってしまった。

「っっっ!!!」

サンタの前で全裸を晒し、しかもなぜかベッドの上でM字開脚の体勢のまま動けず、サンタにチンポを見せつけるようになってしまい、思わず羞恥顔を伏せる。

「お、おい!なんだよこれ!」

手を動かそうとするが、その手も頭の後ろで両手を組んだまま動かず、見えない何かに拘束されたようになってしまった。

「ん?何って、これが君の願望なんでしょ?恥ずかしい格好をさせられて、無理やりこの手袋でされたいって」

少し光沢のある手の甲を見せつけながら、サンタは俺に近付いてきて言う。

「そんな訳ねぇだろ!!」

口ではそう言うが、確かにMである俺は、無理矢理だったり拘束と言う言葉に弱い。

抵抗できない状態であの白手袋に触れられるなんて、まさに理想の状態だ。

しかしそんなことこいつの前で言えるはずがない。

「ふふっ、言わなくても喜んでるの分かるから大丈夫だよ。っと、そうだ。忘れてた」

何かを思い出したように言うと、サンタは指をパチンと鳴らした。

その瞬間、急に俺の周りが暖かくなってくる。

「えっ?」

「便利でしょ?これなら裸でも寒くないし、いくら声を出しても部屋の外には聞こえないから、安心して楽しんで良いよ」

確かにさっきまで響いてた声が部屋の中で反響しているような、少しだけ聞こえ方が違う気がした。

「じゃあ準備もできたから、まずは…」

サンタはニヤニヤと笑いながら改めて俺に手を伸ばしてくる。

「や、やめろ!!」

その白いいやらしい手を見ながら、俺はこれからされることを想像し、羞恥と興奮が入り交じった感情で叫ぶ。

「喜んでるくせにぃ。ほら」

そう言ってサンタは、俺の内腿へとその手を触れた。




続きは

全文約14500文字

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