【リク】クマと遭遇したらどうすればいい?(図解) (Pixiv Fanbox)
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『野生のクマと遭遇した時の対処法を、助け屋達に図解で解説してほしい』
というリクエストをいただきました!
図解シリーズ(心配蘇生法と応急手当)は過去に描いたことがありましたが、
それをご覧くださった上でのリクエストとのことでありがとうございます!
これも広く周知してもらいたい内容なので、全体公開で公開させていただきます。
※色々調べまわって、ほぼ共通して書かれていたことや自分が納得したことを元に
書いてありますが、もし明らかな間違いがありましたらお知らせください…
山の動物のこと…ということで、
今回は山男の風牙が頑張って「人間式に」解説してくれます(笑)
(※風牙は馬鹿そうに見えますが一般常識がないだけで、
得意分野(山のこととか)については博識です!)
【クマとの遭遇を避けるために】
クマと出会ってしまった時のことも大事ですが、一番大事なのは「遭遇しないこと」。
クマは臆病な生き物なので、大体は人間が近くにいるとわかると
自分から近づいてきたりしません。
声を出す、笛(ホイッスル)をこまめに鳴らす、
2人以上で喋りながら山を歩く様にする、などが効果的なようです。
『居場所を伝えると危ないのでは?』説もありますが、
確率的にはほとんどが退散していくはず…だそうです。
また、遭遇に備えて「クマ撃退スプレー」を持っておくと安心。
(ただ1万ぐらいする上、いざという時に使えるか?という問題はある)
「熊鈴」や「ラジオを鳴らしながら歩く」のも効果的、と言われていますが、
付けていたにも関わらず襲われてしまったケースも多くあるみたいです。
こういった音を警戒しない個体ももちろんいるでしょうし、
熊が音に慣れてしまったのでは?とも言われている様です。
(確かに、こういう対策をしている登山客が多ければ多いほど、
近隣に棲んでる熊は慣れてしまうよな…とは思う)
また、常に音が出ていることで自分が周辺音を聞き取りにくくなる
(クマの気配に気付きにくくなってしまう)可能性が高まるので
気をつけて歩くようにしてください。
無いよりはあった方がいいとは思いますが、過信できる対策ではなさそうです。
※本来の風牙は立ち上がらないと思いますが、今回は実用的な解説用で…(笑)
【万一クマに遭遇してしまったら】
あわてず騒がず、クマを刺激しないことが大切です。
逃げたり叫んだりは絶対にしないように。
大きくゆっくり手を振って、穏やかに声をかけながら、
クマから目を離さずに少しずつ後退しましょう。
手を振ったり声をかけるのは、「人間だぞ」というのをクマに伝えるためだそうですが、
あくまで急な動きにはならない様に、威嚇はしないこと。
クマが向かってくる可能性もあるので、立木など障害物にできるものを
クマと自分の間にはさみながら、距離をとっていきます。
持ち物がある場合、それを投げて気を引かせながら逃げるのもいい…
と言われていますが、
食べ物を投げてしまうと味をしめたクマにかえって追い回されたり、
今後も人間に接触してくる可能性も出てきてしまうので、
投げるものは考えた方がよさそうですね。(そんな余裕なさそうだけど…)
■やってはいけないこと①『走って逃げる』
人間じゃまず絶対逃げ切れないので、走って逃げないでください。
犬もそうですが、クマも逃げるものを追いかける習性があります。
速度で逃げ切れないだけではなく、持久力的にも人間は敵いません。
絶対にクマの前で走らない様に!
■やってはいけないこと②『威嚇したり、大声をあげる』
クマがこちらの様子を伺っている状況ではすべきではありません。
いざ襲われて間近に接近した時は、場合によっては
強気に出る方が効果的みたいですが、
まだ距離がある時に威嚇すると驚いて興奮させてしまい、襲われる可能性があります。
■やってはいけないこと③『死んだフリ』
これもよく聞く間違った対処法です。本当に危険だと思います。
映像でも確認しましたが、クマは捕食目的じゃなくても
興味本位で爪で引き裂いたり、噛み付いて振り回したりするので
無防備な状態でそんなことされたら終わりです。
■もしクマが去ってくれず、本当に襲ってきたら?
…は、風牙に代わり下記で書かせていただきます…(笑)
とりあえず、専門家から正しいと言われている対処法から。
【クマがゆっくり接近してきた場合】
…まだクマがこちらを人間だと認識してない場合がある
・石や倒木など高い場所などがあるならそこへゆっくり移動する。
・遭遇時と同様、手を振って穏やかに声をかける。
【クマが突進してきた場合】
…威嚇突進なのか、本当の突進なのかで対応が変わる
●威嚇突進(ブラフチャージ)だったなら
突進の多くは威嚇のための突進なので、向かってきたとしても
途中で止まって後退したり、地面を叩いたりして威嚇してくるだけのことが多い。
この状態の場合も、穏やかに声をかけながら障害物を挟んで
ゆっくり後退する。クマ撃退スプレーがあるなら噴射の準備を。
●本当の突進だったら
突進が止まらず近くまできてしまったら、
撃退スプレーがあるならスプレーを噴射。
どうしようもなくなった場合、
最悪その場に倒れこんで、防御姿勢をとる。
<防御姿勢とは>
・首の後ろに手を回して、うつぶせになる。
首や顔、腹部の急所を守るための姿勢。
・もし攻撃を受けて転がされても、この姿勢に戻る様にする。
・リュック等を背負ってる場合、それがプロテクターになる。
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…というのが、マニュアル上の「襲われた時の対処法」なんだそうです。
<※以下、自分の見解>
でも…こんな冷静に判断できなさそうですよね…実際。
特にクマの突進が「威嚇か!?ガチか!?」なんて考えてる余裕、
素人にはないと思うんですよね…近くまで引き付けないとわかんないわけだし、
下手したら出会いがしら突っ込んでくるかもしれないし。
それで思わず逃げたり声を上げたりしてしまうから、大怪我をしてしまった…
という話なんだとは思うんですが、、うーん。
結局のところ、臨機応変ではないでしょうか…。
(それを言ってしまうとおしまいだけど)
実際に野生のクマを撃退した一例の動画では、クマが突進してきた瞬間に
大きな怒鳴り声をあげたらクマがびっくりして逃げていった、
という映像もいくつかありました。マニュアルでは「大声は出すな」とされていても、
それもまた成功例ではありますからね…
(だとしても声を出すタイミングがよかったんだろうし、
「そんな状況でクマが驚くぐらいの声が出せるなら」…ですけど)
また、とても稀な例だとは思いますが全力で抵抗して逃げ延びた人もいますし…。
確実性のことでいえば、どんな対処法を取っても「絶対に助かる」とは
言えないですからね…。
走って逃げるとか、死んだフリだとかの「ほぼ確実にやられる」方法だけは
ちゃんと覚えておいて避けるべきだと思うんですが、
なんといっても相手は野生の生き物なので、
ぶっちゃけいざ襲われた時に助かるかどうかは運とタイミングだと思います。
ただ、マニュアルは一番生存率が高まる方法に則っているはず…なので、
基本はそれをよく覚えておいて、いざという時に冷静になれる様に
しておけるのが一番なんだろうな…と思います…!(自信ないですけどね…;;)
今年は特に、クマの被害がかなり多い年ですよね…
山へ行かれる方、そういう地域に住んでいらっしゃる方は
どうかお気をつけて…!
自分も調べながら勉強になりました。。
リクエストありがとうございました!