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元々メイキングを公開する予定じゃなかったイラストなので

やや簡易的なメイキングにはなってしまいますが、

途中で思いついて過程を保存してみたので

どこを意識して描いたのか解説も交えて

製作過程を紹介してみます。




■1. ラフ(下書き)

こんな感じのを描きたいなーと、

ザックリ描いていきます。

私のラフはメチャクソ汚いです。

(性格が出ますね!)

汚い上にこれが下書きになります。

普段もラフが下書きを兼ねることが多く、

今回は複雑な絵でもないのでアタリも描きませんでした。

また、この時点ではまだ前掛けや巻物はありませんでした。




■2. 線画を描く

ラフを元に線画を描きます。

今回、台座のパースも気にしてません。

背景は線画を描きません。

※この後巻物も足されます




■3. だいたいの色を置く

全体の配色のイメージを固めます。

今回はいつもよりリアル調なので

彩度は抑え目の配色を意識してます。

(私の色の使い分けについてはまた別の機会に…)




■4. ちょっとだけ描き込み

ここまでSAIで描きました。

今回の背景はフォトショメインに仕上げていくので、

木の質感や台座の陰影などをある程度描いたら

フォトショにバトンタッチします。




■5. Photoshopで背景を描き込み

このあたりの過程をすっ飛ばしてしまいました。

すみません><

塗り込んでみたら結局最初の配色イメージと

だいぶ変わりました(笑)

光源が左斜め上にあることを意識しつつ、

狐を境に明(黄系)←→暗(青系)の

コントラストをはっきりさせます。

こうすることで光の温かさが強調されると同時に、

狐の後ろ(鳥居の柱の向こう)から

空気が変わっていることを表現しています。

狐の毛並みはSAIで描き込みました。




■6. 光を強調する

狐を際立たせるために背景をぼかし、

オーバーレイや発光モードで光のあたる部分を

更に強調します。日差しも足しました。





■7. 仕上げして完…成…?

気になる所や細部に手直しを加えて

完成…にしようか迷ったんですが…




■8. お化粧して完成!

…にしました(笑)

隈取を描くかどうか最後まで迷ったのは、

表情の邪魔になるかな~と

思ったからだったのですが、

邪魔にならない程度にさりげなく

入れることで落ち着きました~!


********


という手順で完成したおきつねちゃんでした。


余談ですが、専門学生時代に先生から言われた

「光のコントラストがあったらもっといいね」

というアドバイスが今でもめちゃくちゃ身にしみてます。。


実際その講評を受けた絵がこの作品だったのですが↓


そのアドバイスを受けて

後日個人的に修正したのがこちらの絵になります↓



全体のコントラストを上げ、

犬側には暖色系、骸側には寒色系の

オーバーレイと光の効果を追加してます。


以前ブログでも語ったかもしれませんが、

この絵も光のコントラストが意味を成す作品で、

犬側に光が当たっていることに「生」を、

骸側が暗くなっていることに「死」を

表現した作品になっています。

なっています、というか…

そういう作品に修正しました。(笑)


実際に修正してみると

「なんで気付けなかったんだ…!?」

思うものなんですが、、これが

描いてる時はなかなか気付けなかったりするもので…^^;

「手癖」の恐ろしさです。


今回の狐もその時の反省点を

意識して描いた作品でしたが、

もし明暗や色のコントラストを

意識しないで描いていたら

どうなっていたかというと…



たぶんこんな感じになってましたね。


狐の後ろが青暗くなく、

一辺倒に黄色系に明るかった場合、

これはこれでポカポカ感は出るんですが、

全体的に明るいので白狐が際立たなくなり

メリハリのない絵になります。


また、6番の工程の光の強調を省いてしまうと、

植物や狐が日光を浴びている感が薄まってしまいます。


完成作品(右)と比較するとこんな感じ。

(効果無・効果有)


作品の印象がだいぶ変わるの、

お分かりいただけるでしょうか…?



グレースケールにするとよりわかりやすいと思います。

左だとボンヤリしすぎて

狐の存在がわかりにくい!!^^;

明るいところと暗いところの差がある方が

(=コントラストが強い方が)、

視覚的にどこを見せたいのかわかりやすい作品になるんですよね。


作風や好みの関係もあると思うし

闇雲にコントラストを上げればいいって話でもないので

使いどころだとは思うんですが、

自分の作品においては意識している点の1つです。

(自分も探り探りではありますが…)



光と影のコントラストだけで

ここまで与える印象が変わる!という

おまけの小話でした。

こんな感じで、メイキングに分類する投稿については

制作過程からこだわりポイントまで

できるだけ詳しく解説していきたいと思います。


「どうしてこう描いたのか?」という意図を、

1つ1つ解説できるぐらい、ちゃんと考えながら

絵を描くことを心がけていきたいです。


閲覧ありがとうございました^^




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