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「画力がそこそこのアニメーターサバイバル術」

(戦略編)

 〜制作進行に優しいアニメーターになれ〜

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「自己紹介」


僕は2年ほど前からアニメ業界で仕事をしている。

アニメ業界での仕事は自分が好きになった作品か、これからの活動で食えなくならない限りはしないと思うので、アニメ業界に行きたい人に参考になればと思い自分の体験を書いておく。


何故書こうと思ったか?

それは画力カーストのアニメ業界でも、「そこそこの画力なら食える」という結論になったから。


自己紹介をすると、自分の代表的な仕事はwebアニメの「ポケモンソードシールド」で半パート作監をやった。

その他「ゾンビランドサガ」「ガンダム」「まちカドまぞく」で原画等やっている。


2年で作監はそこそこの画力のアニメーターが普通にアニメ会社に入っただけでは、ほぼ不可能に近いが自分はアニメ会社に入らずにやる事が出来た。


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「はじめに」


何故そうなったかと振り返ってみると明確で


「作監さんに下敷きにしてもらえるレイアウトを締め切り以内に上げる努力をしつつ、連絡をこまめに入れるアニメーター」という事を1番大事にしていたからだと思う。


主役にはなれないが、カットが埋まらなくて困ってる制作進行さんが「あの人なら超画力とは行かなくてもスケジュール内にまぁまぁ使えるカットをきっちり上げてくれる」というのを目指した。


別に制作進行に媚びる訳では無くクオリティを上げる為である。

自分なりの法則としては


制作進行の余裕=その話数のクオリティ

(ここの制作進行とは、しっかりしてる又はその作品が好きな制作進行)


これは業界に入る前の戦略として最初から意識はしていた。


何故これを意識出来たかというと、「アニメ私塾」さんのこの動画

「プロデューサーを呼んで」


https://youtu.be/ibXxjkW0z20

この動画を業界入る前に見たからだ。


アニメーターの商売相手は「消費者」では無い。

「制作進行」である。


その制作進行の経験をプロデューサーさんが語ってくれていて、この動画で締め切りを守らないアニメーターについて言及していた。


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「アニメーターの実態」


ここで1つ結論が出た。


「超絶画力の締め切りを守らないアニメーター」と「絵を使って貰える締め切りを守るアニメーター」のアニメ業界内戦力は同じである。


アニメーターには2種類居る。

・締め切りを守らないアニメーター

・締め切りを守るアニメーター


アニメ業界は時間管理をされて無かったり、フリーを使ったりするので圧倒的に「締め切りを守らないアニメーター」が多い。


「超絶画力」が目立つアニメ業界だが、アニメは超絶画力のアニメーター以外のアニメーターで成り立ってる部分も多い。


超絶画力のアニメーターがいくら凄いカットを上げた所でアニメは完成しないのだ。

レッドオーシャンだらけのアニメ業界だが、超絶画力のアニメーターは、さらにレッドオーシャンである。


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「生き残り戦略とは?」


締め切りを守らない、ベテラン超絶画力のアニメーターも多いと実際聞いている。


超絶画力カットは魅力的だし、それを職人肌(仕事人)とはいうものの、締め切りを守る努力をしない時点でそれは「職人(仕事人)」では無い、「アーティスト」なのだ。


超画力が無いなら「締め切りを守る努力をし、こまめに連絡を取る仕事人アニメーター」を目指すのも生き残り戦略の1つだ。


画力カーストが凄いアニメ業界で、新人もスーパーアニメーターを目指す人が多い中、アニメーター信奉の強い人は「超絶カットが上がれば締め切りを破るのは仕方無い」とアニメーターの味方に付きがちだ。


だが、「自分の商売相手の制作進行に優しいアニメーター」なれば、業界内でも多少はブルーオーシャンになれる。


制作進行が「対等の立場」で使いやすいアニメーターを目指すのだ。(それが話数のクオリティにも繋がる)


実際に自分の参加した作品でこれを意識した所、仕事相手の制作進行の「次の担当話数」に80%位は誘って貰ったので戦略としては実用的である。

(1クールアニメなら制作進行さんは3話くらい担当)

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「結論」


アニメ業界は席の少ない「スーパーアニメーターだけで成り立ってる訳では無い」のに、アニメーターは大体そこを目指しがち。


なので隙をついて、まだ席が多い「締め切りを守る仕事人アニメーター」を意識してみるのも良いのでは無いかと思う。


個人の主観だが「全体の中の1素材屋のアニメーター」に媚びる作画好きな制作進行や演出はあまり良くないので、おだて上げられても調子に乗らない方が良い。


以上が自分の経験を元にした1つの方法論である。


少しでもアニメーター志望者の為になればと思う。 

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Comments

Anonymous

とても参考になりました! 本当にありがとうございます。