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メイキング

↑動画 テキストが見にくいですが参考になれば…


※仕様ソフトはクリスタEX。


↓文章での補足説明が続きます。ある程度イラスト制作の知識がある方向けです。

■構想・準備

トイレの肉便器シチュエーションが好きなのでそれを描こうと決めました。


以前撮ったトイレの写真を使おうかなと写真をクリスタで開き、不必要な小物などをコピースタンプで消したり、壁をべた塗りしたり修正。

この修正、いつもならキャラを描き終えて背景作成するときにするのですが、今回はタイムラプスで撮ることもあってある程度整えました。


写真に3D人形モデルのポーズを配置してラフに入ります。



■ラフ

3Dモデルである程度人体のバランスをとったら、背景と3Dモデルを非表示にして描きこんでいきます。

モデルのポーズ通りにラフを描くと関節の部分や肉のつきかたが不自然になるので…。


描いていくうちに写真とパースが合わないなと思うけど、背景は写真を撮り直したり自力で描いてもいいので、その辺は気にせず描いていきます。


普段はキャラを先に描いてから、写真を撮ったものや、3D、R18OKな素材を用意しますが今回は先に用意していました。

やっぱり後に用意すればよかったなーと思いましたが、まあ過ぎたことはしょうがないですね。


今回、ポーズに苦戦した理由ですが、描いていたM字開脚のポーズ・構図がわりとよく描いているポーズ・構図のイラストだなあと気づいて…

あ~別のポーズにするかと色々試行錯誤したからです。



■下描き

ポーズが決まったらラフの線を整えていきます。

ラフレイヤーの上に新規レイヤーを作ってそれに下描きを描くこともありますが、今回はラフをそのまま整えて下描きにしています。


下描きのときからパーツほとにフォルダー分けしていきます。

下描き線とそのパーツ部分を塗りつぶした白いレイヤーのセットのフォルダーです。


衣装差分、玩具等の小物を作成することが多いので、差分付きイラストであればパーツ分けは必須です。修正のしやすさ、差分作成のしやすさが違います。



■線画

最近は線画をベクターレイヤーで描くことがメインになってきました。ベクター線でも思い通りの線を描けるようになってきたためです。

ただ、修正することがないなと思ったら最終的にラスターに変換することが多いです。

ペンはGペンか丸ペンです。


線画を描いた後、線画を乗算にします。その線画の上に茶色で塗りつぶしたレイヤーをクリッピングして線画を茶色くします。次にそのさらに上にレイヤーを作り、鎖骨など線があまり主張してほしくない部分を肌色~白で塗っています。乳首の線は赤みを帯びた肌色で塗ります。


以前までは通常モードの線画レイヤーに色トレスをしていたのですが、差分の量が多くなることがデフォルトになってきたので、茶色の乗算線画がメインになっています。


これだと、差分でパーツの色が変わっても線画の色を変えなくてすむことが多いので作業が楽になりました。

ラバースーツ複数色とか、以前であればその色ごとに色トレスしなければならなかったのですが、茶色の乗算線画の場合、塗りの色を変えるだけで線画の色は変えなくてすみます。

白系の差分の場合は線画の主張が強くなるので多少は修正しなければいけない部分もありますが、それも薄く白で該当部分を塗りつぶせばいいだけになりました。


ただ、依頼主が色々いじる前提でpsd納品をする同人等の依頼絵は通常レイヤーの色トレスした線にしています。



■ベース塗り

線画と同時進行でベースを塗っていきます。

パーツごとに線画描いてベース塗っての繰り返しです。

ベースは基本白です。



■影塗り

肌や髪、普通の服などは薄いグレーと濃いグレーで塗っていきます。

グレーのみなので色のことは考えず単純な明暗を表現すればいいだけなので気持ち的に楽です。


革や金属の光沢のあるものは、肌や髪ほど丁寧には塗らず大まかに塗っていきます。


ブラシはエアブラシの柔らか、Gペン、不透明水彩で塗って、それらの透明色で削ったりして形を整えていきます。肌など柔らかな表現をしたい部分はぼかしも多用します。



■色を置く

ある程度塗り終わったら、影を塗ったレイヤーの上に一色で塗りつぶした乗算、さらにその上に別の色で塗りつぶしたオーバーレイのレイヤーを作成します。

ベースが白の服などは乗算+オーバーレイではなくグラデーションマップやカラー+比較(明)を使用することが多いです。


色選びですが、ベースとなる色を乗算で、影となる色をオーバレイというイメージで作成しています。

イメージなので、実際に表現される色と選ぶ色は違いますが、私の頭の中のイメージとしてはこんな感じです。

それを基本に、色の計算をして色を選びます。

赤と青を足すと紫になるみたいなそういう計算です。

またレイヤーの特性を考えて、オーバーレイだと明るい部分はスクリーン、濃い色は乗算の色味になるから、影+乗算の色にこのオーバーレイの色を足すと全体的に赤方向の色になるな~とか濃さがこれくらい増えるな~みたいなことも軽く考えます。


肌で言えば、乗算は黄色味を帯びた明るい色で塗りつぶし、オーバーレイは赤みを帯びた濃い色で塗りつぶしています。

ベースとなる明るい色にももちろん赤みのオーバーレイの色が足されるので、実際に表現したい肌のベースの色よりももっと黄色みを帯びた色を選んで乗算にしています。

このあたりは乗算とオーバーレイのレイヤーを色相・彩度・明度の色調補正をいじりながら調整している間に感覚が身につきます。

一発では思うような色にはならないので調整に時間をかけます。


今回は肌と髪と革は乗算+オーバレイ、金属に関しては、乗算のみです。大きい金属ならオーバーレイも使うと思うけど今回は小さい+光で影の細かな色味がつぶれるので乗算のみにしました。


色をのせたら多少気になる部分の影レイヤーを加筆修正します。



■追加の影や光を塗る

グレー+乗算+オーバーレイだけでは色の情報が少ないので、さらに上に影のレイヤーを作成しクリッピングします。通常だったり乗算だったりイラストによってまちまちですが、今回は通常レイヤーで濃い影を塗っていきます。

この濃い影は一色で終わるのもあれば、さらに追加で濃い影をもう一色塗るこもとあります。

革に関しては追加の影はいれていません。肌と髪のみです。


光も同様にパーツごとレイヤーをクリッピングし塗っていきます。

革や金属は白の加算(発光)、肌は通常かスクリーンで塗ることが多いです。



■さらに追加の光や色味の調整

髪などは天使の輪部分以外にも塗りが物足りない部分に光を追加します。

緑の色味を追加したり、明るめの茶色で光を足したり。

髪は艶入れが苦手なので塗りなおすこともしばしばです。


革に関しては、白の光だけだと味気ないので、オーバーレイで青・紫系統の色味を薄く追加しました。


全体的に色味を調整して、背景の光の効果を入れて基本的には完成です。



■表情について

表情については他の塗りとは違い線画の合成モードは通常、塗りもグレーではなく表示したい色で塗っています。

線画が乗算ではない理由は、統合した髪のコピーを目と眉のそれぞれフォルダーにクリッピングする際に不都合がでるためです。

普通であれば、乗算レイヤーが入っているフォルダーは乗算がきれいに表示されるように合成モードを透過にすることが多いと思うのですが、透過にしてしまうと髪の統合レイヤーをフォルダーにクリッピングした際に髪の統合レイヤーが目や眉以外の部分にも表示されてしまいます。

そのため、表情に関しては線画は通常にしています。


髪を目より上に表示しない場合や、表情に直接髪の透かしを描きくわえる場合は乗算でもいいと思います。

ただ、私の場合表情差分が多いイラストを描くので髪をコピーしてフォルダーにクリッピングしたほうが作業時間が早いです。



■差分について

主要な差分については下描き時から描いていますが、だいたいはベースの塗りが終わってから描き加えることが多いです。



■背景について

写真を撮り直してもよかったのですが、構図的に一から自分で描いた方が早かったので描きました。

壁やパイプはグラデーションで塗り、細かい影の部分はエアブラシで塗っています。

壁の質感がフラット過ぎるのでかなり不透明度を下げた乗算のテクスチャをのせました。

キャラが目立つように彩度は低めに。

線画はキャラに近い便器と便器のベルトの線以外は非表示にしています。


はり紙に関しては線画なしで、四角く選択範囲をとってベース色で塗りつぶして影や光を描き加えています。

エアブラシや不透明水彩をメインに使って塗っています。

ご自由にお使いくださいのテキスト部分は黒で文字を打った後、ラスタライズし、少し白のブラシで上部を明るくしています。

それでもちょっと主張が強めだったので不透明度を80%まで下げました。



以上、補足はおしまいです(@ω@)

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